■ ジャイアント・バードの伝説
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▲ナスカに残る巨大な鳥の図形。 |
「ジャイアント・バード(巨大な鳥)を持つ人びとがこの地上に存在した時代があった。その巨大なシンボルは、いまなおペルーやアンデスの高地に刻まれていて、なかには巽の両端のあいだの距離が150メートルに達するものもある。
これらは遠い高空からでないと全体像はつかめない。平たい地面または岩に刻まれたこのシンボル類は、宇宙旅行や空中戦をやった人びとの象徴とみなしてよいだろう。
私は大西洋沿岸の国々の口碑伝説や伝承詩などを研究した。またべルシア人、インド人、メキシコ人、ペルー人の伝説なども研究したが、これらすべてにはジャイアント・バードの伝説が確かに残っていて、それらは空中で火を噴いて、大地を破壊しながら絶滅してしまった」と教授は述べている。
ペルーのナスカにある有名な地上絵にも、教授のいうジャイアント・バードが含まれている。しかしナスカには、他にもいろいろな図形があって、それらが何の目的で地上に描かれたのか、いまだに解明されていない。アトランティス時代にあったものとは考えられないし、現文明のものとも断定しがたい。とすれば、アトランティスの偉大な文明を記憶している種族がかつて存在し、後世に残すためその記憶を図形で表現しようとしたのだろうか。
■ 謎の白人インディオ
中米や南米には、いわゆるインディオ以前に別な種族が存在した。このことは、スペインやポルトガルの探険隊が昔から指摘している。彼らは、南米のジャングルの奥地で白い皮膚の人種に遭遇したといっている。
1925年に探険に出かけたパーシー・フォーセット大佐もこの地に住むいろいろな種族から不思議な白人種のことを聞かされた。
それによると、ジャングルの奥地にまだ存在している巨大な石造都市は、この白人種が築いたもので、その高い石の家屋や石の道路は、光源不明の光によって夜間照明がされているというのだ。
あるインディオはフォーセットに、「奥地の不思議な都市にはすごい宝物があるんだ」と語り、また別のインディオは、「ジャングルのなかの廃墟となっている都市には、建設者の子孫が今でも住んでおり、防壁を築いて、残忍なインディオが入りこんでくるやつらを防いでいる」と語った。
フォーセットは、その年にシングー川近くのジャングルのなかで姿を消して二度と帰らなかったのだが、その探険の前にこんな言葉を残している。
「われわれがジャングルに入ってまた出てくるか、それともジャシグルのなかに骨を残すか、どっちかになることは確かだ。古代南米の謎にたいする解答は、あのジャングルのなかの古い都市が科学的に探求されるときに出てくるだろう。あの都市が確かに存在することを、わたしは知っているのだ。」
もしこんな都市が存在するなら、人工衛星で写真撮影すれば発見できるはずだと要は思うかもしれない。だが、ジャングルの壁は厚い。樹林でおおわれていれば、赤外線画像にも簡単には現れない。しかもその地域は、しばしば雲がたちこめて、空からの観察がさまたげられるのである。広大なジャングルの空はいつも快晴というわけにはいかない。とくに雨の多い地域は、人工衛星といえどもまったく役にたたないのである。
■ 古代マヤ文明はどこからきたのか?
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▲ツールムにあるマヤ神殿のイラスト |
ブラジルに匹敵するとまではいかないにしても、メキシコのユカタン半島にも広大なジャングルが展開している。このなかには、古代マヤの謎を秘めた遺跡が無数に散在している。有名なバレンケ、ウシュマル、チチェンイツァなどは、発掘されて修復されたごくわずかな遺跡にすぎず、まだ数万の石造ピラミッドや神殿などが樹木におおわれてむなしく眠っているのだ。
古代マヤ人は、なぜこんなにたくさんの神殿やピラミッドを建造したのだろうか? この謎もいまだに解けていない。焼畑農業をしていたので次つぎと土地を捨てて移動したのだとか、旱魃(かんばつ)、大雨などの異常気象が発生し転地をくり返したのだとか、さまざまな説があるが、どれも決め手になる証拠はあがっていない。マヤ文化の最盛期は西暦300年から900年の古典期と呼ばれる時代だ。とくにこの時代に建造されたピラミッドや神殿は謎に包まれている。 だいいち、種族自体が謎に満ちており、正体がまったくわからないのだ。
このマヤに関しては、前に述べたジェームズ・チャーチワードのムー大陸に関するぼう大な研究が参考になる。彼は、太平洋で海没したムー大陸の子孫はアジアや中南米に散らばり、そのうち中米へ移住した種族の子孫が有史時代のマヤになったと主張している。
したがって、中南米のプレ・インディオ(インディオ以前)の先史文明の遺跡は、大ざっぱにいえば、大西洋にあったアトランティスの名残りとする説と、太平洋で一万数千年前に沈んだムー大陸のあとを引いたものとする説の2つに分かれるのである。
フォーセット大佐やチャールズ・バーリッツはアトランティス説、そして、ジェームズ・チャーチワードや筆者はムー説をとっている。
■ レーダーが発見した運河網
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▲秘境アマゾンに埋もれているピラミッド。 |
1977年のことである。NASAが開発した合成開口レーダーがガテマラと英領ホンジュラスのジャングル地帯を探査した。このレーダーは、もともとは金星探査機パイオニアに搭載され、金星の厚い雲を穿きぬけて地上を測地するために用いられたものだ。
レーダーは驚くべきものを発見した!大森林の下に長く伸びた運河綱が存在したのである。そこで、アリゾナ大学のT・カルバート博士とテキサス大学のE・アダムズ博士が指揮する探険隊が現地におもむいた。その結果、古代マヤ人は、たえず作物を育てられるすぐれた灌漑と排水の設備をもち、彼らの大都市の数百万の人口を養うにたる収穫をあげていたことがわかったのである。
世界の太古の文明の多くは、川と直結した灌漑システムを発達させて、そこから石壁で囲まれた大都市やピラミッド、段々になった神殿ピラミッドなどを建造している。
さらにこうした文明は、天文学をも発達させて、恒星や惑星などに関する知識が深く、高度な数学の知識をもっていた。たとえば古代マヤ人は、驚くべき数学大系をもち、ゼロの概念を発見し、1年を365日とする太陽暦を採用していた。
これと同じような灌漑ピラミッド文化は、中央メキシコとユカタン半島、北アフリカとエジプト、中東の肥沃な三角地帯、イランなどで見られる。ただしこれらは、厳密にいえばまったく同じものではなく、様式にそれぞれ相違はある。しかし、先史時代の文明が世界的に広がって存在していたことは確かだ。
■ タイムマシン−現代のレーダー観測
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▲観測衛星ランドサット2号はペルー南東のジャングルで不思議な8個の点をとらえた。 |
ただし、太古文明には1つの共通点がある。それは文明がだいたい北緯30度の線にそって存在しているということだ。よく"ピラミッド・ベルト"といわれる地域である。
またこれらの環状ベルトに沿った文明は、どこで発生したにしろ、まず東西に広がり、次に大西洋をとびこえて南北に広がってがっていった。
プラトンが伝えたアトランティス大陸には、大きな円形灌漑システムがあり、また星を観測するための高い塔もあった。しかもアトランティスの位置は、北緯30度あたりにあったと考えられている。
ではエジプトはどうだろう。はるか昔のエジプトの伝説によると、ナイル河の西数百キロメートルには水資源の豊富な大地が存在し、これは現在のスーダンからリビアにまで伸びていたという。現在この地域は不毛の砂漠である。ところが近年、スペースシャトルのレーダー写真は、かつてこの地が肥沃な大地であったことを実証した。
1981年11月にスペースシャトル・コロンビア号はスーダンとエジプト南西の200キロ上空からレーダー探査を行った。その後、このデータをコンピュータで画像に転換すると、驚くべき結果がでた。
普通の写真ならば砂漠しか写らないが、レーダー写真にはナイル河くらいの幅のある埋もれた川床が何本も写っていたのである。ただし、川は南と西に向かって流れていた。これは、数千年前には放牧地帯で、人間も住んでいた可能性を示している。
アメリカ測地学会のジョン・マコーレーは、「このもとの川であった部分は、現在のカスピ海ほどの大きさの内陸排水盆地へつながっていた可能性がある。われわれはまるでタイムマシンのようにレーダーを使っているのだ」と語った。
以上の発見によって重要な事実が浮かびあがってくる。つまり、アフリカの大砂漠地帯は、1万年以上昔には水の豊富な植物の繁茂した緑草地帯で、多数の人間が住んでいたのである。
また、現在は完全に不毛地帯となっているアルジェリアのタツシリ高原のなかには、森、平野、川などで快適に暮らしている人間や動物などの絵が洞窟に残されている。この洞窟壁画は、20世紀に入ってからフランス陸軍の将校たちが発見したものだが、スペースシャトルのコロンビア号が太古の川の跡を発見するまでは、だれもこの大砂漠を肥沃な土地だったと考えようとはしなかった。とにかく、大昔には川があり水が存在したけれども現在は炎熱地獄と化したサハラの大砂漠にあった多くの川は、最後の氷河期の末に発生した世界的規模の異常気象を暗示するものである。これはアトランティスの最後の大変動の時期と同じではないだろうか。
第5章終わり
■ 焼畑農業 |
■ 太陽暦 |
原野や山林に火を放って草木を焼き払い、その灰の上に種まきをする原始的な農業。東南アジアの一部の地域では今日でも行れれている。日本でも縄文時代に行れれていた。 |
太陽の動きをもとにして決めた暦法の総称。その起源は古代エジプトにまでさかのぼる。これに対して、月の動きをもとにした暦法は太陰暦という。 |
比類なき文明の高さを誇り、すばらしい超能力をもっていたアトランティス人。いったい彼らはどこからやってきたのか? 今世紀半ば、アメリカで仏教同盟会を設立したロバート・ディクホフは、この古代の超人たちの由来について、驚くべき啓示を伝えている。
話は200万年前にさかのぼる。ようやく最古の人類が現れはじめた地球に、火星から数機の宇宙船が飛来した。彼らはすぐれた文明と超能力をもっており、この遅れた惑星に高度な文明を実現するためにやってきたのだった。
彼らは、現在の南極大陸にクフの基地を建設し、そこから地中深くトンネルを掘りぬいて、世界各地を網の目のように結ぶ通路をつくりあげた。同時に自分たちの姿に似せて赤い粘土から人間を創造し、これにすぐれた霊的能力を吹きこんだ。彼らは総合人間と呼ばれ、すばらしい超能力に恵まれた存在であった。そして彼らは地下のトンネルを伝って、ゴンドワナ大陸、レムリア大陸、アトランティス大陸に移住範囲を広げていった。
火星人が創造した人間のなかでも、アトランティス人とレムリア人はもっともすぐれた存在となった。とりわけアトランティスの国力は偉大なものであった。首都ポセイドニスには、地下トンネルの入り口があり、そこからマヤ、エジプト両国への殖民が行われた。
しかしながら、火星人による平知的な統括のいっぽうで、火星人より少し遅れてやってきた悪の化身である金星人は、地球の征服をひそかにたくらんでいた。金星人は、テレパシーによってアトランティス人とレムリア人の心のなかに悪の波動を送りこみ、相互の敵対心をかりたてたのである。その結果、8万年前に、ついに恐ろしい戦争に突入し、両国は核ミサイルによる総攻撃をくり返した。たえまないミサイルの衝撃波は地殻変動をもたらし、両大陸はとうとう海のもくずと消え去ってしまった。
これがアトランティスの沈没にまつわる隠された歴史だという。
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