問(70) あなたがこれまでに会った、近隣の惑星群から来た人々の教育制度についてもっと知らせて下さいませんか。
答 その人たちは「もう学校へ行かなくてもよい」という年齢に達することは決してありません(注:いつまでも学習を続けるの意)。ただし年をとるにつれて、最新の知識情報に遅れないようにするためにフルタイムでなくて時折出席します。
彼らは教育を始める前にある任意の年齢を設定しなければならないとか、教師は生徒よりも年長者かまたはより以上に教育を受けていなければならないなどと考えてはいません。また数十年間も内容の変わらない教科書を用い続けることもしません。
彼らは教えるときに私たちのテレビに比較できるような機械装置を用いますし、また必要なときに使用する印刷された教材も持っています。
しかし今日の"事実"は明日の新しい開発によって反証されるかもしれないので、何かの学説に強く固執することはなく、オープン・マインドをもって研究を続け、万物の背後にひそむより深い、より真実な意義を探究します。
彼らの学習書は、新しいページをつけ加えることのできる私たちのルースリーフ式ノートブックに比較してよいでしょう。この学習書なら古い考え方を抜き取ることができます。
しかしこの抜き取られた教材は破棄されるのではなく、一歩一歩なされた進歩を示すために歴史的記録資料として保存されます。
彼らはあらゆる生命体を尊重し、謙虚に研究しており、新生児からさえも何かを学び得ることを知っています。彼らは自分たちの心の働きを注意深く観察し、自分がキャッチする想念類にたいして警戒します。つまり宇宙的な性質を帯びた想念を歓迎し、誤解と闘争を生じるような分裂や個性を含む想念類を捨てるのです。
問(71) 他の諸惑星の人々は地球人のように祈ったりしますか。
答 しません。私が今までの生涯を通じてずいぶん何度も聞いてきたような個人的な祈りはしないという意味です。というのは、自分と宇宙との関係を少しでも理解している人々ならば、自分の個性は自分自身の実体、すなわち内部に宿る救世主に従うことしか望まないからです。こうした人々は同胞と創造主の両方にたいして常に憐れみに満ちた謙虚さをもって生きています。イエスが私たちに教えた祈りはこの一例なのですが、一体どれだけの人々が真の理解をもってその祈りを繰り返しているでしょう? しかもあのわずかな言葉の中には知恵という財産が含まれているのです。
宇宙の隣人たちは自分や同胞を"無限なる父"の子とみなしていますが、このことは『宇宙船の内部』に説明してあります。このような理解力をともなった彼らの日常生活は、どこまでも従順な子供であろうとする絶えまのない祈りです。イエスが次のように言ったときに意味したのは以上のような態度でした。
「あなたがたによく言っておく。幼児のように神の国を受け入れる者でなければ、決してそこに入ることはできないよ」 ルカ18・17
自分の生き方を変えるには
問(72) 私の生き方を改善し、変えるには、どこから始めればよいのですか。
答 今すぐあなた自身の想念と日常の行動から始めなさい。いいですか、各個人というものは影響力を放つ中心なのであって、その影響範囲はだれも正確にはわかりません。
あなたの想念を観察して、それが本当に自分の受け入れようとしているタイプの想念であるかどうかを調べなさい。もし違うようならば、それをあなたの高次な憧憬の想念と同じになるように変えなさい。自分の心の主人になりなさい。奴隷になってはいけません。
他人−すなわち仕事で接する人たち、友人、見知らぬ人、自分の家族の人たちにたいする自分の態度を観察しなさい。ある人々には丁寧で、別な人々には寛大でありながら、最も親しい人々と論争をしてはいませんか。それともあらゆる人々にたいして平等に思いやり深くて親切にしていますか。
全体的にこの世界は数十億の個人から成っており、各個人は行動を拡散する中心部分です。そして各小部分が万人と協力し調和して釣り合わぬ限りへ全体は変化できません。私たちはこのことを人間の家族において"人類の兄弟愛"として心得ています。
問(73) 地球の人工衛星によって報告された"宇宙空間の謎の殺人光線″について何かをご存知ですか。
答 はい知っています。これは『宇宙船の内部』でブラザーズが言及している事柄です。披らは地球の大気圏内の異常な状態について語っています。
これは自然の状態ではなく、核爆弾を爆発させることによって地球の電離層内で作られたものです。それは各爆発ごとに深さが大きくなり続けて、少しずつ地球へ落下しています。
最初の原爆の爆発よりもずっと以前から地球の科学者は宇宙空間から降りそそぐ自然の宇宙線を研究していました。そして彼らの研究は、ある条件下になると、この宇宙線が致命的になり得ることを立証していました。しかし 通常はその有害な影響は地球の大気圏を通過する際に除去されていました。
しかし最初の核爆弾を爆発させたために、この宇宙線の習慣的な自由な流動を阻止する人工的な障害物ができ始めたのです。しかも続いて起こる各爆発によって現在までにその深さが増大していますので、宇宙線はこの人工的な放射線の障壁を打ちくだいて進まねばなりません。このために、きわめて高度に集中した宇宙線の散発的な突破現象が起こりますので、地球の大気は、宇宙空間からやって来る有害な自然の放射線のすべてを除去できないのです。
私たち自身が作り出したこの放射線の障壁は、背後にぽう大な水をたたえたダムに比較してよいでしょう。ダムに最初の小さな裂け目が現れると、大重量の水が自然の力でもってそこを突破しょうとします。これと同じ原理が、私たちが現在地球を取り巻かせてしまった放射線の雲を突破しようとする宇宙線にもあてはまるのです。
この結果、地球の大気は、世界中で爆発させられてきた、そして現在も爆発しつつある核爆弾によるばかりでなく、宇宙空間のこの自然の力によっても汚染されつつあります。これは地球人が作り出した異常な状態ですから、地球人だけがこれを変え得るのです。しかし未来の核実験のすべてを実施することになれば、大気を浄化するには長年月を要するでしょう。
問(74) 近頃激しさと発生回数がふえていると思われる、破滅を招くような竜巻を私たちは避けることができますか。
答 できません。これは自然の状態であって、人間はこれに干渉しようとする権利を持たないのです。もし干渉すればその結果は竜巻以上に悲惨なことになるかもしれません。
1958年4月号のリーダーズ・ダイジェスト誌に掲載された記事によりますと、これらの竜巻はアメリカを横切って流れるポーラー・ジェット気流の変化によって起こるということです。このジェット気流がちょうどよい時機に南へ移動して、メキシコ湾から北へ動く湿った熱帯気流と遭遇すると竜巻が生じるのですが、やがて再度均衡がとれて上層気流に回復します。
こうした自然の激しい動きは地球特有のものではなく、あらゆる惑星にも生じるのです。地球人と近隣の惑星の人々との相違は、私たちは地球を回っている大気の流れについて知り始めたばかりなのに (注=この質疑応答集は1958年6月に発行されたもので現時点の刊行物ではない)、別な惑星の人々は自分たちの世界を取り巻いている大気の流れの動きを注意深く作図していたという点にあります。地球ではこうした研究はまだ初期の段階にあるのですが、この知識情報の綿密な検討で長足の進歩をなしつつあります。
したがって、一般人が政府の気象局から出される警告を無視するのは残念なことです。気象局は上層大気中の変化する状態を観測して、地球にちょっかいを出す破滅をもたらす旋風を正確に予報することができるのです。もし住民が指示に従って災害の発生しそうな地域から移動するならば、しばしば新聞の紙面をにぎわせる悲劇を避けることができるでしょう。
近隣の惑星の人々は大自然界のこうした行為を理解していますが、それはちょうど自然界に密着して生きているアメリカ・インディアンがやっているのと同じようなもので、危険信号に注意して影響を受ける地帯から移動しているのです。しかし忘れてならないのは、こうした自然界の変動は私たちがまだ充分に理解していない自然現象であるという点です。
地下の世界をもつ惑星は存在しない
問(75) 地球の科学者は木星と土星が濃密なガスで囲まれていると主張しています。このことはそれらの惑星の住民が地下で生活していることを意味するのですか。それともそのガスは生活が危険にならないほどに惑星の高空に存在しているのですか。
答 私たちの太陽系内の全惑星群の住民は地球人と同様に各惑星の地表に住んでいます。実は私は"地下"に住民が住むような惑星が存在するかどうかに大きな疑問をもっています。
ブラザーズはデロの世界の存在を否定したときに次のように説明しています。つまり、太陽系内の太陽の放つ"生命を与える力(複数)"が、あらゆる生命を支える基本的なものであると。(注:デロというのはアメリカのアメイジング・ストーリーズ誌1945年3月号に掲載されたR・B・シェーバーの「私はレムリアを忘れない」に出てくる地球の地下世界に住むという半人半獣の生物で、超高度な科学装置を駆便して地表の世界を苦しめるというもの)。
私たち地球人が大気圏外旅行に成功したとき、現在の測定装置類は一惑星の大気圏のフチを超えた短距離の状態すらも検出の不可能なことがわかるでしょう。そのとき私たちは現在事実として教えられている多くの学説の基礎となった観測装置類の不充分なことに目覚めるでしょう。
たとえばスペース・ピープルは次のように私に語っています。つまり彼らの進歩した装置をもってしても、大気の正確な状態を読み取るには、まず惑星の電離層という保護物の内側に入り込む必要があるというのです。
したがって私たちが近隣の惑星群の電離層内にまで行ける時代が来たならば、地球の大学者の多くはそこの大気の状態が地球のそれにくらべていかによく似ているかを知って驚くでしょう。
土星の環の実態
問(76) あなたは土星の環が何で出来ているのかを聞いていますか。
答 私たちの望遠鏡によってこの"環"が見える状態から考えると奇妙に思えるかもしれませんが、私が聞いたところによりますと、土星のまわりに環のように見える物は、実際にはその惑星を取り巻いている電磁場であるということです。この電磁場全体に莫大な活動が行われており、しかもその"環"すなわちベルトは各種の大きさの微粒子ばかりか多くの水分をも含んでいるので、これらの結合によってその惑星の周囲に私たちがよく観測するような色を反射しているのです。この幻影は、大陽が水の噴出を照らすと、いわゆる虹が生じますが、それに似ています。
いいですか、土星その他の惑星は光を放つことはなく、私たちが見るものは惑星に突きあたる太陽光線の反射です。
古代において土星は法廷惑星として描写され、ハカリすなわちバランスとして象徴化されました。これは私たちが太陽系内のその惑星の位置を考えてみれば理解できます。土星は太陽から6番目の軌道にあり、太陽系の7番目の天体です。太陽系には12個の惑星と中心をなす太陽がありますのでー全部で13個の天体になります−、土星は実際には両側に6個の天体を従えた中心、すなわちバランサー(釣り合いを保つ物)になります。
問(77) 木星や土星の衛星にも人間が住んでいますか。
答 これらの惑星から来て私と会った人たちは惑星そのものに住んでいます。私がその人たちと体験した多くの会見中に、それらの衛星に人間が住んでいると言ったことは全くありません。もしその衛星群に人間が住んでいるとすれば、彼らは宇宙船基地の管理人や作業員であろうと私なら推測したいところです。確かにその基地の多くはこの自然の衛星に存在しているからです。
私たちも宇宙空間へ乗り出す準備として月に基地を建設する計画をしているではありませんか。これまでに木星と土星の衛星群に住む人々から送られてくる無数の通信がキャッチされたことを私は知っていますが、こうした霊媒による"メッセージ"や、それに含まれる情報類は、これまでにブラザーズによって全然本物であると確証されていません。私が会見をし続けているスペース・ピープルから学び得た限りでは、こうしたメッセージや(木星や土星の衛星からだという)発信元に真実の根拠はありません。そのメッセージはこんなふうにして(霊媒によって)受信される他のメッセージと同じ部類に入ります。つまり、個人の性質、分裂、差別などを含んでいるのです。こうした混乱したメッセージの源泉や、この受信がどのようにして可能になるのかについては、私の『テレパシー開発法』(アダムスキー全集第五巻)に詳細な説明が述べてあります。
金星文字は解読されていた
問(78) 『空飛ぶ円盤は着陸した』に掲載されている金星文字はすでに解続されましたか。
答 はい、されました。私はスペース・ピープルによって正しいと確証された完全な解読結果を受け取っています。それは本来完全に科学的なものです。この解読に成功した人は、私たちがハメ絵パズルでやるように各文字を整頓し再配列したのです。こうして彼はスカウト・シップ(円盤)の図形を作成することができ、続いて、円盤から落とされたネガの文字と足跡の絞様を用いて、円盤が推進されるパワー機能の設計図を作りました。
彼は金星文字を用いて少しずつ自分の進歩を示した数枚の図面と、自分が達した結論とを私に送ってくれました。このなかのいくつかは宇宙船(注:別な惑星の円盤や母船)に関して私が作った映画の中に取り入れてあります。上の他に金星文字を解読した別な本が出版されていますが、上の件は私が真実と保証のできる唯一のものです。なぜならこれは私に金星文字を与えてくれた金星人たちから完全な確証を得た唯一の解読結果であるからです。
これまでに金星文字の多くの解読が霊媒にキャッチされましたが、このすべては不正確なものだと確認されています。それらは個人の性質やウソの予言などに満ちており、ブラザーズの話によりますと、そのどれも金星文字の中に伝えられた知識情報とは何の関係もないということです。
今後も正確な解読結果が私に送られてくれば、機会があればその知識をお伝えしましょう。(注:上の正しい解読をした人というのは南アフリカ共和国の研究家バシル・バンデンバーグを意味する。彼は金星文字を解読して円盤の推進原理を応用した小さなモーターを作った。この驚異的大発明を当分秘すようにというアダムスキーの警告を無視して記者団に公表したために、まもなく何者かに誘拐され消息を絶った。純粋に科学的な内容を有するもので、人類の未来がかかっているほどに重要な資料だということである)
問(79) ある聖職者は私が彼の教会へ出席しないために救われないと言っています。この救いの問題を説明できますか。
答 この質問は私がかつて持ったことのある一つの体験を思い出させます。ある牧師がパロマ一山へはるばる旅をしてきました。私が救われるように祈ってやるつもりだというのです。私は相手の話のすべてを注意深く聞いてから質問しました。
「全然迷ってもいない者を君はどのようにして救えるのかね?」
私の間にたいする相手の最初の反応は「あんたは神にたいして不敬な人間だ」という言葉で、顔色を見ると心中に怒りの念が起こっていることをはっきりあらわしています。相手が平静さを取りもどすまで静かに待ってから私は尋ねました。
「君は日曜日に説教しているの?」 「やっているよ」と言います。
「そうすると君は信者にむかって『神はすべてのすべて』 と説いているのかね? 『神の外側には何もない』と」。
「そのとおりだ」と相手は確言します。 私は続けました。
「君が私を迷える者と思ったときに私は迷える者になる必要が起こった。そのとおりかね?」「たしかにそうだ」と相手は元気よくうなずきます。私は結論をくだしました。
「それなら、もし私が迷える者で、しかも神の外側には何もないというのであれば、教えてくれ。私は今どこにいるんだ?」 相手は何も答えませんでした。
大宇宙には無限の希望がある
問(80) 私たちの祖先が他の惑星から捨てられてきたというのなら、現在の地球にいる私たちにはどんな希望があるのですか。(注:地球人の祖先は遠い大昔、他の惑星から厄介者たちが連れてこられたのが始まりという説明が『宇宙からの訪問者』)
答 大宇宙にはあらゆる希望があります。各個人は自分の生活をすごし、自分の未来の運命を作り、自分の歴史を書いています。"宇宙の計画" の中で希望もなく行きづまった状態にされる人間は存在しません。自分自身にたいするより良き理解、自己の存在の目的、大宇宙全体と自分との関係などを知ろうという欲求がひとたび人間の心の中に起こるならば、このゴールに達する道は常に開けます。
私たちの祖先は現在の人間のあり方に関係はありません。両親は私たちがこの世界に入ってくるための出産経路として役立ったにすぎませんが、この世界に来てからあと自分の生活をどのように作り上げるかは自分にかかっています。これは各人が自分で解決しなければならぬ個人的な問題です。
しかし断言しますが、遠い昔の私たちの祖先は、私たちが現在よりも過去を絶えず見ることによって祖先に影響力を与えぬ限り、現在の私たちの生活に影響力を持つことはありません。
イエスは次のように語ったときに、きわめて簡潔に弟子たちへこの宇宙的真理の哲学を伝えたのです。
「私に従いなさい。死者は死人に葬らせなさい」 マタイ8・22(注:左のイエスの言葉は、「死体を葬る作業は生きた人間が行うのだけれども、その人間たちも希望を持とうとせぬ、宇宙の法則など知ろうともせぬ死人同様の人間たちだ」の意味)
(以下次号) |