1. 多数者による目撃
1973年1月2日、カリフォルニア州サンタアナの上空に停止している未確認物体を、数十名の市民が目撃した。とある女性は「こんな不思議な物は見たことがない」と言っている。
同市内の各地から"謎の光体"を見たという報告が警察署へ殺到した。その報告のいずれもが、UFOは直径50フィート以上もある巨大なもので、上半分には丸い帽子型のドームがあったといっている。そして中央の外縁の周囲には多彩な光を放つ円形のリングがあり、物体の中心部の強烈に光るドアーから2本のアンテナが突き出ていたという。
目撃者の一人によると、この物体が加速しながら消えて行くにつれて、発電機のような音を聞いたという。
驚くべき多数者目撃がカンザス州 イトンを含む全米から流れ出てきた。これは一地域における最多UFO目撃者数の記録を誇るもので、なんと100人以上に及ぶのである!
「我々の町は小さいかもしれないが、UFOに関心を寄せる点では大きな町なのだ」と、その町の曹察署長M・R・シェルトンは主張し、ダイトンはUFO大活動の中心となったと言っている。
「1973年の初め頃から続いて、過去数カ月間、総人口1050人というこの町のほとんどすべての住民は、UFO関係の話をしてきた。だって私でさえも時速百マイルのパトロールカーでUFOを追跡したのだ」。だが物体は簡単に逃げてしまった。
2. 物的証拠
UFO活動に直接関連した物的証拠を発見しようとして、UFO研究者たちが行った寝ずの番は、最近数カ月で成功したかに思われる。焦げた地面、ばらばらになった樹木、奇妙な物質等の実例が、証拠として残ったもののなかにある。
1972年12月11日、ニュージャージー州ポートエリザベスのウェザバイ道路をドライブしていたチャールズ・ウィリス夫妻は、UFOが地上へ降下するのを見たと報告した最初の人である。
「午後9時頃、私たちはドライブしていましたが、そのとき、車の前方の道路上空を飛んでいる光る物体に気づきました。数秒以内にその球体は樹木の高さあたりにまで降下して、短時間、そこに停止したあと、道路の反対側へ横断して、森の中に着陸しました」
恐れた夫妻は近くの電話ボックスへ走り込み、ノリスバラックスの州警察へ電話をかけた。これに答えた騎馬警官レナード・アンダーソンは、ポート・カンパランド道路から約半マイル東にあたる現場へ到着したが、発見した物に悩まされて、それ以来論議の的になっている。
「着陸現場へ着いたとき、その物体が静止したと思われる森林中に、直径2フィートほど何物かがへこませた跡を発見して驚いた。地面のこの部分には植物や松葉がなく、中心部には直径2インチ、深さ4インチの丸い穴があった。ここは全くの未開地で、上空から来ない限り、何かがそこへ到達できるとは思えない」
ノースキャロライナ州エレンボロのビル・ゴーワンも、1973年1月五日に1機のUFOが着陸した証拠を見た。その日、奇妙な物体が彼の家の裏庭にちょっと着陸し、すぐに離陸したが、"気味の悪い緑色に見える物質"をあとに残した。これは降ったばかりの雪とまじっていた。
ゴーワンはパット・ナニーが自分の高校の生徒活動に関して報告するのを電話で聞いていた。そのとき突然、隣室のラジオが気味悪くガリガリと鳴り始めた。
「私が台所の窓から外を見ると、その物体が雪のつもった地面から数フィート上をゆっくり動いていました。数分間揺れ動いたあと傾いて、まっすぐに下降し始め、まもなく着陸しました。その物体は高さ約1フットばかりで、直径はその半分位でしょう。丸いというよりもむしろ四角で、端から炎を噴出していました。
私はパットとの電話を切って、もっとよく見ようと外へ走り出ました。すると物体は約50フィートまっすぐに上昇し、続いてライフルを発射したような轟音を発したあと、シューッと上昇して林のむこうへ消えました」
その地点を調べたゴーワンは興奮した。氷雪の中に3インチの穴があり、その周囲に数個の小さな黒い物が円形に残っていたからだ。しかもその穴は悪臭を放つ緑色の物質でほぼ完全に満たされていた。その物質のサンプルを集めて封をした容器に詰めたゴーワンは、分析したい人に提供するつもりでいるが、まだ適当な人が現れない。
円盤研究者が集めている情報の中には、UFOの接近によって電源が切れた例がある。ウェストモーランド部UFO研究グループの会長スタン・ゴードンは、1973年1月25日にグレークー・ピッツバーグ空港のレーダー装置に異変を生じさせたのはUFOと思われる有力な証拠がある、と信じている。これは間違いなく"物的証拠"の部類に入るという。
空港職員はアンテナの障害を呪ったけれども(このために午後1時から2時までと、3時30分から翌朝1時まで20機以上のジェット旅客機の着陸が遅れたのである)、スタンのグループは別なふうに考えている。
ゴードンによると、その日は昼夜、空港近辺に住む住民からの電話で多忙をきわめた。翌日、ペンシルバニア州ジャネットの"ニュース・ディスパヅチ"紙でゴードンは全地域にわたって多数のUFO目撃があったと述べた。彼が引用した報告によると、5〜6機の輝く丸い物体が10分間以上も空港付近の民家の上空に停止して、そのあと2つの編隊に分かれたという。
ゴードンの話を確証したのは、ノース・ハンチィントンの警察である。警察は午後9時頃見られたUFOに関する電話を2度ほど受けた。その1人はノースウイン・ハイスクール上空にUFOを目撃した。また、ペンシル.ハニア州デリー付近で、翼のない巨大な葉巻型物体の目撃もあった。
3. 低位置の目撃と近接目撃
ジェラルド・サミ−が円盤に誘拐されたことを恐れて暮らしていると言っている人々がある。彼はどうやら別な惑星から来た不思議な宇宙船に誘拐され、内部へ連れ込まれたのを思い出したという(逆行催眠によって)ニューハンブシャーのバーニー・ヒルとべティー夫妻について書かれた多くの記事を読んだらしい。
ノースキャロライナ州シャーロットのニュース紙の記者は、ジェラルドがかなり心配していることを認めている。1973年1月初旬から、ペンシルバニア州ハリスバーグのこの47歳になるトラック運転手は、道路をドライブ中にあとをつけて来た光体に気づいた。数週間にわたって数度、その光体は、ジェラルドがよく見ようと思って速度をゆるめると、更に接近してひっくり返るだけだった。
仲間の運転手たちはその話を疑っていたが、ニュースカメラマンのトミ−・フランクリンと記者のエディス・ロウが自分たちの車でサミーの長距離走行のあとをつけたとき、疑わなくなった。数マイル走ってから、彼らもハイウェーの横手のずっとむこうに物体が突然出現したのを見たからである。数度2人は双眼鏡で物体を観察し、写真も撮ったが、それには暗い空に映えるぼやけた光の斑点が写っていた。
「我々はその光景に恐怖を感じた。あれは絶対に飛行機、気象観測気球、または星などではない。これは確信している」と2人は言っている。
過去2年以上にわたって、ペンシルバニア州ハリス.ハーグ地域には低空のUFO目撃例が多く報告されている。あるときは、15機以上のUFOの編隊が町民によって目撃された。
この数カ月間、低位置目撃が数百、いや数千と行われている。ミシシッピー州ジョージアとフロリダは、1973年の夏のあいだ、不可解な目的でUFOから密接に観察された地域だ。
もっと北へ行くと、このブームの時期にニューヨーク市にも円盤目撃があったが、残念ながら、この大都市で行われた目撃はほとんど新聞に出なかった。しかし私の電話はUFOを見た人からの報告で多忙をきわめた。こうした例は、パットという名の若い人にもあった(本人はフルネームを内緒にしてくれと要求した)。彼女は1973年6月1日の朝電話をかけてきて、前夜のひどい雷雨中に発生した事件を話してくれた。
「私たち11人がブルックリンの友人のアパートに座って窓の外を見ながら大嵐のことを話していました。午後9時頃、気味の悪い光体(複数)が外に浮かんでいる − と言えはぴったりするんじゃないかしら − のに気づき始めたんです。もっとよく見ようとして、私たちはアパートを離れて最上へ登りました。みんなが見ていた物は雷光などではないことにすぐ気づいたからです。見上げると、空を覆う雲の中に、黒雲の背後から2つの輝く光が見えるんです。この2つの光は互いに応えあっているかのように明滅していました」
このスペクタクルは10時30分頃まで続いたと言っている。マンハッタンの一流広告会社に勤めているこの若い魅力的な目撃者は、約7〜8機の飛行機が"騒動"の間中、通過したのを全く不思議に思ったという。それで彼女は飛行機はその現象を観察するために派遣されたのかもしれないと思った。
この目撃の異様な点からみて、私は地方紙へ電話をかけて、だれかが電話で説明してきたかと尋ねてみた。するとブルックリン・ホーム・リポーター紙の編集者は、その特殊な夜、異常な物の報告は受けなかったけれども、一週間ぐらい前に、どうやらおびえている男が電話をかけてきて、一個の強烈に輝く球体がベラザノ橋付近の水中に降りるのを見たという。
4. コンタクト
最近数カ月間にUFO乗員によって行われたコンタクトの報告が多数あったけれども、悪評判のためにほとんど一般には知られなかった。
■ 道路上の円盤と奇妙な"人間"
サウスキャロライナ州チェロキー郡の青年がとなえるコンタクトの主張は、付近でUFOを見たという別な目撃者の証言によって有力になっている。この青年の身元は嘲笑を防ぐために秘してある。
ガフニー・レジャー紙の1973年1月16日付の一面に出た記事によると、24歳の住民がガフニーの南約15マイルのハイウェー18号線を南に向かってドライブ中、前方の道路上のひとかたまりにきらめく赤い光(複数)に注意を引かれた。
最初に起こった考えは、その光はスピード違反の事に追いついた警察のパトロ−ルカーのものだということだったが、うんと接近して初めてショックを受けた。自分の事のヘッドライトの光線の中に浮かび上がったのは、道路のドまん中に3本脚で停止しているドームのついた円盤型物体であった。船体の前には、12名の"人間らしき"生きものがいる。舶体下部の"何か"を修理しようとしているらしい。
レジャー紙の編集者によると、この青年が語ったところでは、船体周囲の人々はみな白い作業衣に似た服を着ており、その服には種々のバックルやべルトがついていたという。男たちの身長は同じぐらいで、コーカサス人のような顔をし、同じスタイルの真っ黒な髪を持っていた。手には白手袋のような物をつけていた。
UFO人たちは青年の出現や、彼が相手の行動を見つめていることなどを気にしないようだった。もっと信じがたいのは、青年が編集者のロジャー・ペインターに語ったところによると、彼は自分の限が信じられなかった。なぜなら、その"男たち"は現れたり消えたりするように見えたからである。
彼の正確な言葉によると、生物たちは"毛虫のようにグニャグニャ動いて、視界から消えたり見えたりした″という。
同じ週にその地域で別な奇怪事が発生した。着陸地点からほど遠からぬ道路ぞいを、類似の物体によって彼女の車が追跡されたというのである。
更に別な3名の目撃者も一群の謎の光体が同じ地域で動くのを見たと新聞社に報告し、その一機はその夜、着陸したという!
第3話へ続く |