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 MOON GATE by William L. Brian
 

第7章(3) 信じられないほどの発見事 UFO Contactee No.86 より

月探査計画で重要な発見の1つは、月が非常に弱い磁場を持っているということであった。月の磁場の存在は、月の磁場の起源に関するオーソドックスな考え方と矛盾しない。というのは小さな鉄の核がいつもそれを説明するのに応用されるし、核の大きさは発見される磁気の範囲に合うようにされるからである。

かつて強い磁場があった?

惑星の磁場について最も考えられる原因は、大気中や地表に存在する荷電粒子の回転にあるらしい。この荷電粒子は惑星とともに回転する。したがって発生する磁場の強度は惑星の回転速度に直接比例している。月の回転速度は地球のそれの1パーセント以下であるから、月の磁場も地球のそれの1パーセント以下ということになる。

月解析計画チームは次の結論に達している。つまり月の岩石に見い出される自然の残存磁気は、月がかつて地球の磁場の数パーセントに等しい強さの磁地を持っていたことを示唆しているというのだ。しかしそれがどのようにして発生したかはまだ不明であった。

月には鉄の核がない

回転する惑星は電気のソレノイドにたとえることができる(訳注=ソレノイドは筒形コイル。円筒に導線ならせん状に巻いたコイル。電流を通すと内部に磁界ができる)。

▲ソレノイド・コイルのワイヤーを通じて電子が左から右へ流れる。 ▲地球の自転の方向が矢印で示されている。
▲ソレノイド・コイルのワイヤーを通じて電子が左から右へ流れる。 ▲地球の自転の方向が矢印で示されている。

電流がコイルに流されると、導線の方向にたいして直角に磁力が生じる。惑星はその大気中や表面に荷電粒子をともなっているが、これにより回転の方向すなわち東から西に電流を生じる。すると磁場がこれにたいして直角に、すなわち北から南に生じるのである。

荷電粒子が必ずしも地球表面に関して東から西に動いていなくても、惑星自体が回転しているためにやはり磁場は生じる。地球表面の物質、表面の不規則な物、風などの要素が、地域的な磁場の方向や強さに影響を及ぼすのである。

右に述べたことは地磁気に関して知られている多くの事実を説明している。たとえば、太陽の黒点は大気と地表の荷電粒子の数を変えることによって地磁気に影響を及ぼすのである。加うるに、地磁気は太陽から地球へ届く荷電粒子の種々の数により、24時間サイクルに従っている。月が鉄の核を持たないという証拠は次章で提示することにしよう。

鉄の核がないということになれば、オーソドックスな物理学者は月の磁気を説明するのが困難になるだろう。しかし、次章での新しいアプローチは筋の通ったもので、鉄の核がなくても月の磁場を説明するのに全く適している。

宇宙飛行士は星を見た

月の実質的な大気存在のもう1つの証拠は、大気圏の上では星が見えないという意味のことをある天文学者達が言っていることで与えられている。

一般の標準的な考え方からそれるような事柄に関してはNASAの政策に合わせるために、このことは広く論議されなかった。

右の事柄が事実とすれば、月の大気は地球の大気に近い状態で星の眼視観測にも影響を与えることになる。そうなると星は大気を通してながめるときだけ見えることになるのだ。アポロ11号飛行のとき、月に到達する前の2万キロ以内でアームストロングは次のように述べている。

「私にはティコ・クレーターがかなりはっきりと見える。月のまわりのすべてに、その緑にそっても、空を見ることができる。そこには地球の光や日光もないよ」 続いてコリンズが言った。

「いまわれわれはまたも星々を見ることができるし、この宇宙旅行で初めて星座を認めることもできるぞ。……空は星でいっぱいだ……まるで地球の夜の側みたいだ」 

また月が太陽の一部分を消したので、宇宙飛行士たちは天空をもっとはっきりと見ることができたともいわれている。

真空中で予測される諸条件は前の章で述べた。大気はなくても月では夜も昼も星々が目に見えるという発言も引用した。実際問題として、ほとんどの星は大気の助けがなければ肉眼には見えないのかもしれない。大気というものは巨大をレンズのような作用をし、星の光を拡散させるのである。星々は非常な遠方にあるので、大望遠鏡でもその少数の円形を解像できるにすぎない。大抵の星はその不鮮明を輝きが望遠鏡で見られるだけで、この不鮮明さは大気を通過する星の光の拡散と屈折現象のためである。だから能力の低い人間の目は、大気圏の上にある最も強く輝く星々の少数を発見できるにすぎないのかもしれない。

したがって宇宙飛行士たちが肉眼で見ることのできた星々は、不鮮明な、またはまばたく星とは逆に、小さな光点として現れるだけだろう。

大気を通して見えたのか

右の分析の結果、宇宙飛行士たちがふたたび星々を見ることができたというコリンズの言明は、月が太陽の一部を隠したということとは関係がなかったのかもしれない。

なぜ宇宙飛行士たちは太陽からそれた方向の、地球も月も見えない方を見ることができなかったのか? 地球と月のあいだの宇宙空間には、かなりな量の光の拡散は起こるはずはない。したがって、もし宇宙飛行士たちが輝く惑星や太陽などから目をそらしていたら、星々を見ることができたはずである。ただし大気がなくてもそうすることが可能であったならばの話だ。

宇宙飛行士たちは月の近くに到達したときに、月の大気を通してふたたび星々や星座を見ることができたのだろう。

▲月の周回軌道を回るアポロ司令船から撮影したもの。大気の存在を思わせる光の乱反射がとらえられている。写真11とは別物。 UFOと宇宙No.17より転載。
▲月の周回軌道を回るアポロ司令船から撮影したもの。大気の存在を思わせる光の乱反射がとらえられている。写真11とは別物。 UFOと宇宙No.17より転載。

月のブルーの大気層を撮った写真

月の濃密な大気の存在を示す最も納得のゆく写真の1つが、1971年版『発見と探険の百科辞典」第17巻フレッド・アペル著『月とその向こう側』の131真に掲載されている。

月をまわる軌道に乗っていたアポロ10号司令船の着陸船によって撮られたこの写真は、本書(原書)の写真11に見られる。これを見ると月の大気が地平線上に濃いブルーの層となって現れている。これは地球の軌道をまわる衛星や宇宙船から撮られた地球の写真に非常によく似ているのである。これと同じ大気層のことを先の引用でニール・アームストロングが言及したと思われる。彼が次のように述べた言葉には正確さが欠けていたのかもしれない。

「月のまわりのすべてに、その縁にそっても、空を見ることができる。そこには地球の光や日光もないよ」

ここで筆者がいま述べた写真を入手しようとして体験した困難さを述べてもわるくはないだろう。

1979年にこの写真を注文しようとして写真番号を問い合わせた手紙が多数NASAに送られたが、回答はなかった。NASA側で調べる手間がはぶけるようにとの配慮のもとに写真のコピーを送った人々がいたけれども、やはり回答は得られなかった。大体にNASAは大衆にたいして無料でこのサービスをすることになっているのだ。

この写真が他の場所で掲載されて以来、それはいつも公開されていた。そこで筆者はNASAの写真番号を知るために、『月とその向こう側』の発行所であるロンドンのオルダス・ブックス社の援助を求めたのである。

注文の写真を送らぬNASA

すると1979年の12月に、オルダス・ブックス社のデービッド・パラモーが筆者の要求に答えて、NASAの写真番号を69・HC・431と知らせてきた。彼の指摘によるとNASAは『月とその向こう側』の中にそれを使用する許可を与えたという。そこで筆者はNASAの写真係に月面写真69・HC・431を注文し、ついでにその写真のコピーも送った。正しい写真が来るようにするためである。

注文した写真が到着したとき、筆者は1枚のスライドに個々に分類されたアポロ4号の24枚の写真類が写されている1枚の写真を受け取った。各写真にはアポロ4号の写真が撮られた年を示す66または67で始まる数字がつけてある。しかし筆者はアポロ10号の写真69・HC・431を注文したのである。奇妙なことに69・HC・431という数字のラベルがスライドの片隅にテープでとめてあった。ところが69・HC・431というのは正しい数字ではない。

NASAの写真番号の最初の2つの数字は、その写真が撮られた年の最後の2ケタを意味するように符号化されている。したがって69・HC・431は1969年に撮影されたのであって、アポロ4号ロケットの写真であるはずはない。

また重要なのは、NASAの写真係に注文した50枚以上の写真のなかで、これがテープでラベルをつけた唯一の写真だという点である。

右の最初の試みから1年以上たった1981年7月に、筆者はその写真を入手するべく、そのコピーと69・HC・431という番号も添えて、再度NASAへ注文した。その際筆者は最初の注文時に写真係とのあいだに生じたトラブルのことをNASAに知らせた。アポロ10号の写真のかわりにアポロ4号の写真類が送られてきたと書いたのである。残念ながら本書の原稿が印刷所へ送られた時点で、注文から1年半以上にもなるのにNASAは何も送ってよこさない。しかし明るい面で見れば、その写真を入手しようとした筆者の体験により、写真におとらぬほどのNASAの軍事機密に関する多くの証拠を得たのである。

インチキだらけのNASA

月の地質と地球・月システムの構造に取り組む前に、別な出来事を述べることにしよう。これはNASAがいろいろを事実を隠そうとしていかに躍起になっているかを示すものである。

アポロ15号の飛行のとき、1本のハンマーと1本の羽毛が同じ割合で落ちる光景が見せられたと思われていた。この目的は月面の真空状態と、ガリレオの有名を引力の実験、すなわち異なる大きさと異なる重量の物体は等しい速度で落下するという実験を見せるためであった。

実質的な月の大気を示すあらゆる証拠にかんがみて、ここにただ1つの妥当な結論があるように思われる。すなわち、もしその2つの物体が同時に地面に落ちたとすれば、羽毛はたぶんかなり重い物体で作られていることが隠されていたのだろうということだ。

アポロの各飛行のときに多数の観察者は本書に述べられたさまざまな矛盾に気づいている。ビル・ケイシングのごとき人々は、アポロ飛行はインチキであり、そのときのテレビ放送や写真のすべては地球のどこか遠い場所で作られたと確信している。ケイシングは1976年に、『我々は全く月へは行かなかった』と題する本を書いている。もし彼がいまだに月には大気がなく、その引力は地球の引力の6分の1しかないと信じているならば、彼はアポロ飛行が(実際に行われたのだけれども)ごまかし飛行であったと結論づけるのを正当化していることになる(訳注=ケイシングは、アポロ飛行の月面着陸の場面は大気のある引力の強い場所であったとみて、これらを地球のどこかでひそかに撮影されたインチキ写真だと断定したのである)。

政府の1機関であるNASAや宇宙飛行士たちがケイシンダの断言を否定するとは考えられない。彼らはさまざまな矛盾をうまく説明するという不可能な仕事に直面するよりもむしろ矛盾を無視するだけだろう。

いままでに多くの読者は月の濃密な大気についてこうまで多くの証拠があるのに、なぜそれが世界の科学者によって1世紀以上も無視されたのかと、首をかしげるかもしれない。

その理由は、実質的な月の大気は月の強い引力を意味するということにある。かわって強い引力は、従来の古い物理学の上部構造は不安定を土台をもつので、この事実が認められると大打撃を受けるかもしれないことを意味するのである。

こうした諸事実が引力とそのコントロールの仕方にたいするカギであることを軍部は知っている。いずれにせよ、特定の事業などを支配する既得権を有する団体(NASAなど)というものは、一般大衆を犠牲にしてそれ自体の安泰をうかがっているのだろう。

(第7章完。以下次号)

訳注=ブライアン氏は、「月面に濃密な大気と強い引力が存在するにもかかわらず、宇宙飛行士たちはいかにもそれが存在しないかのように月面で演技したから、アポロ飛行はごまかしの飛行であった」と断言し、一方ケイシングは「月には大気がなく引力も弱いにもかかわらず(ケイシングはそう信じていた)宇宙飛行士たちの行動は大気と強い引力のある場所でしか見られないようなものだったので、アポロ飛行なるものは月面ではなく地球でひそかに行われたインチキだ」と主張しているから、彼の主張は月に大気と強い引力が存在することを逆に裏づけることになる、とブライアン氏が言っているのである)

第8章(1)へ続く

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