土星における太陽系会議
28日は休養や見学のために費やされました。29日にはきわめて美しいデザインの建物で主要会議が開かれました。操作はすべて押しボタン式です。
会議の後に一同はこの操作法の説明を聞きました。まず床を片づけてからボタンを押すと、会議用の準備のできた議場が床の下から現れてくるのです。四方の壁も必要に応じて調節できるようになっています。会議中それらの壁は優美を紫色に輝いて、黄金色の模様が浮かび、きわめて高い柱がついていました。 一同が座ったテーブルは長くて、片側に6人が座り、端に13人目の議長が座りました。テーブルの端から端までには真ん中に一条の凹みが貫いており、その中に12の噴水がしつらえてあり、一つの噴水が各代表者の前になるように位置しています。各噴水はそれぞれ異なる色と芳香を放って、建物中に快適な雰囲気を生み出しながら一体となって混ざり合っています。
その噴水や天井、各壁などから音楽が流れてくるように思われましたが、地球には全然ないような音楽でした。それは宇宙のあらゆる活動の音響の融合であり、木々のあいだを流れるそよ風または漣(さざなみ)にたとえてよいでしょう。
地球人に知られているあらゆる音や未知の多くの音が完全に調和して融合した音楽です。そしてその旋律がどのようなものであったにしても、それは地球人の理解力を越えたものと思われます。私にわかったところでは、その音楽は創造主に捧げられた創造の表現なのでした。
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▲NASAが公開した土星の輪のカラー写真 |
会議用のテーブルについて着用するために各代表は長い外衣を与えられました。 私に渡された外衣は優美な青色のものでしたが、実際にはその色を言葉であらわすことは不可能です。右袖には一輪の薔薇のような刺繍が施してありましたが、その薔薇は私が地球で見たことのないものです。その薔薇の棘は地球上の生命をあらわしていました。それを見て私はイエスの次の言葉を思い出しました。
「わが道は茨(いばら)で満ちている」
議長は宇宙の諸原理をあらわした乳白色に反射する外衣を着用していました。 (地球時間に換算して)18時間の会合のあいだに私が感じたのは、私はもはや自分自身の心を持たず、また個人という感じも起こらず、むしろ宇宙的感覚をもって最高の知識の中に自らをあらわした、ある完全な実体と調和している一つの重要な部分としての自分を感じました。
地球人は大宇宙船を建造すべし
議事として最初に出た話題は太陽系と 地球に関する問題、太陽の磁極の逆転とそれが全惑星群にどのような影響を与えるかといった事柄です。
論点は次のようなものでした。すなわち、私たちの太陽系は崩壊期にあるのか、もしそうだとすれば、いかなる処置をとればよいか、といった問題です。
長時間にわたる熟慮の末の結論は確定的なものではありませんでしたが、科学装置に示される測定によって発生しつつある諸変化が記録されていますので、太陽系が崩壊期にあるということになれば数年以内にそのことがわかるでしょう。
地球を除く各惑星は宇宙船を所有していますので、居住に適している新しい太陽系へその住民を移動させることになるでしょう。この新しい太陽系にはすでに各惑星から連れて行かれた百万の人が住んでおり、そのなかには地球人もいます。太陽系崩壊の場合は、地球人はみずから宇宙船を建造しない限り苦難に遭遇することになります。
もし他の惑星群の住民に時間的な余裕があって、しかも地球人を救出するための余分を宇宙船があるならば救ってくれるでしょうが、それが可能かどうかは疑問です。というわけは他の惑星群は各自の住民をまず輸送しをければならず、しかもこの全太陽系中の人口は総計1440億に達するからです。地球の40億はこの中に含まれています。このことは財産の輸送までを含んではいません。
ですから財産までも運ぶとなれば大仕事です。この時期がいつになるかはだれにもわかりませんが、いつかその時期が来るでしょう。
異星人たちは地球人が宇宙船を建造することの重要性を強調しています。そして、地球人がそれを行うように彼らは現在地球人を援助しているのです。
原子エネルギーを平和利用に転ぜよ
地球人は責任感を失いつつあること、そしていつか目覚めなければみずからを絶滅させることになることが指摘されました。現在の原子エネルギーの爆発は間違った方向に進んでいますので、実験を中止しなければその結果はただ文明を失うだけでしょう。
かつてきわめて平隠に存在していた宇宙空間の諸状態を放射能はひどく妨害しています。それは海洋を惑乱する暴風にたとえられます。これは他の惑星群にも影響を与え、太陽系全体に妨害を加えて崩壊を早めることになります。また宇宙の各種の力が悪用されていて、宇宙空間の平穏さに反して作用しています。最近の核実験が更に続けられるならば、竜巻、地震、異常気象などが地球に災難をもたらすでしょう。これら一連の実験はあらゆる自然の法則を不均衡にしています。
異星人たちの話によりますと、それは全く好ましくない状態であるということです。つまり地球人はみずからの手で地獄を作り出しているわけです。別な楽しい状態を作り出すこともできるのに −。
この太陽系のある惑星群もかつて同じ原子力を発見した当時、現在の地球と同様の状態になったことがあるそうです。
しかし彼らは自滅するかもしれをいことにすぐ気づいて、破壊のかわりに人類の福祉の方向に転じた結果、このエネルギーを用いて事実上の天国を築き上げたということです。地球でも同じことがやれるでしょうに ー 。
宇宙旅行より転生がよい
30日の朝3時間と夕方の3時間は、”宇宙計画”について私たちを啓発することに費やされましたが、それについてはいずれお話しすることが許されると思います。というのは、この会議のあいだに火星から来た代表と私の2人の頭部にある器具が取り付けられました。私たち2人だけはその場で話される事柄のすべてを記憶することができないことを一同は知っていましたので、こんな装置によって私たちの脳細胞に知識を植えつけたのです。洩らしてもよい時が来れば私たち2人は聞いた事柄を思い出すでしょう。
そのとき印象は活性化され、聞いたときと同じように新鮮によみがえるわけです。いいかえれば私は今テープレコーダーなのであって、与えられた印象はすべて無期限に頭の中に詰められているわけです。
その機械はまるで多くの針が私の脳の各細胞へ突き刺さるような奇妙を感じを与えました。その機械の使用や急速な宇宙旅行は、私の肉体がそれに慣れていをかったために私のバランスを失わせてしまいましたので、なるペく正常な気分を保つためにある処置を受けました。この処置というのは一つの振動機械から成っていて、それが私の肉体内のエネルギーばかりでなく細胞のバランスを保つのです。こちらの地球にいる異星人はそんな機械を持たず、また私を治療できる人もいませんので、私はそれを自分でやらねばなりませんが、楽なことではありません。
こんな宇宙旅行の後に体の調子を地球の状態に合わせることは想像以上に困難です。私は他の人もこのような宇宙旅行をしないほうがよいと思いますし、移住するために別な惑星へこの肉体を運んでもらおうとは全然思いません。むしろ魂のままで行って生まれかわり、新しい環境で生長するほうがはるかに楽です。
彼ら異星人が浴しているのと同じ創造主の栄光にこの地球上で浴そうとするのなら、私たちすべてが遂行しをければならない一つの計画が私に与えられています。それにはまず私たちを絶滅という言葉でおびやかしている危険を取り除く必要があります。近い内にこの計画の準備ができると思います。
私はまた米政府高官へメッセージを渡すように頼まれましたので、そのためにワシントン市へ旅行に出かけました。率直に申しますと私たちすべてにはこれから多くの仕事があります。そのすべてを片付けるのに必要な援助が得られることを願ってやみません。
土星よりテレパシーで放送
さて、この土星の会議の件を知った各国GAPリーダーたちは、各自がテレパシーで感受した印象の内容が正しいかどうかがわかるはずです。会議全体の内容が私の声をも含めて地球へ放送されたのですが、特に29日にはそれが強力に行われました。
テレパシー感受力がかなりのものであったにしても、あをた方は自分の能力をきびしく判定しをければなりません。一つ私が言えることは、メッセージのいくらかを正確に受信した人は − 実際そのような人がいたのです− 受信の能力を持っていることで祝福されるだけでなく、その持って生まれた力のためにも祝福されたということです。
そして未来において想念伝達に同じ方法を用いることができるように自分を分析することです。あのメッセージを受信した当時にあなた方の精神状態がどのようであったかを考えてごらんなさい。そうすれば自分にとって大きを助けとなるでしょう。
(編者注=上の記事中に土星から想念を放送した件が述べである。これはアダムスキーが土星へ行った際に地球へ向けて異星人と共にテレパシーでメッセージを放送し、それを各国GAPリーダーがテレパシーで受信する実験を行う計画を出発前に各国リーダーに連絡したことを意味する。
地域によって時差があるけれども、各国GAPリーダーは指定の時刻にテレパシーによってそれを受信し、アダムスキーに報告した。受信テストが実施されたのは1962年3月29日である。
後日の成績発表によると、オランダGAPリーダー、レイ・ダクィラ女史が70パーセントの適中率を示して最高点、編者《久保田》は50パーセント適中という成績であったことが判明した。
メッセージの内容は、@自分は今どこの惑星にいるか。A何の目的で来たか。その他であった)
ワシントン市にいたあいだ私はGAPとは関係のない一人の男に会いましたが、彼も約10パーセント受信していました。
彼は財務局に関係のある人です。そこで、結局だれでも番組に波長を合わせることができたはずで、それにはある種の心の状態を必要とするだけで、それだけのことだということがわかります。
テレパシーで受信するためには精神的に高くある必要はありません。 現在の危機から人類を救い出そうという気持さえあれはよいのです。これは結局本人をも助けることになります。
妨害のワナにおちいるな
もっとこれ以上に洩らしてよい時が来たらそうしましょう。しかし今のところこれだけの情報で一応満足して下さい。 物事に成功するには一時に一歩ずつ踏み出すことが肝要です。多くの妨害が現れるでしょうし、それは疑いないことですが、人間は何をやっても妨害や敵対行為がつきまとうものです。
私たちの計画(GAP活動) に対抗しようとする一定のパタン(型)があります。私は2名の人を心に思い浮かべます。
1人はかつて密接な協力者でしたが、今は協力することを拒んでいます。他の1人はかつて私を防衛するために働いた人でした。ところが彼らの両方とも疑惑のワナにかかってしまい、不信の状態に落ちいりました。私はその証拠を持っています。彼ら2人が出す情報の内容と私に対する非難は一致していますが、2人は互いに数千マイル離れています。米東海岸にいるあいだに私は他の妨害者たちに出くわしました。
このことで一つの事実がわかります。すなわち地球全体に放射されている一つの精神的反対勢力があって、それがある種の考え方に役立っているという事実です。その勢力は想念伝達、テレパシー、その他の方法を応用しています。
したがって心中に起こる疑惑の念に気をつけて下さい。そして早計に他人を疑わないことです。私たちのものであるはずの美を失うよりも、忍耐強くあることによって一度バカにされるほうがよいのです。疑わないで互いに信じ合いなさい。
私たちが”至上なる父(創造主)” のために働くとき、それは自分自身のために働いていることになるのです。
天使のような顔をして現れる人があるでしょうが、その姿と動機は異なっています。それに対しては忍耐強くあることです。その人々の (天使のような顔をした妨害者の) ワナに落ち込まないようにして下さい。悪魔でさえも神のように行動できるのです。
すべからくヘビのように賢明に、ハトのように穏和であるべきです。そうすれば私たちは勝利を得ずにはおられません。
(注:文中の強調文は編者の指定による)
>>第3話へ続く |