物的証拠の発見?
ちょうどそこで引網をおろしていた漁師たちがこれを目撃した。漁師たちは驚いて網を引き上げてみると網がズタズタに裂け大きな穴があいていた。
また付近の海中からアルミニウムに似てはいるが、硬度がまるで違う今まで見たことのない不思議な金属片が見つけられた。この金属片は現在関係方面で慎重な分析研究をしているのでまもなくその結果が判明するはず。これは1957年9月ウバツーバ海岸で同様な輝く円盤が爆発落下して、付近からこの地球にはない高純度のマグネシウム金属片が発見されたのに次いで2度目のことである。
そこでこの度のサン・ミゲル海岸で発見された金属片の分析結果次第では、他の天体からの飛行物体の存在が確実に実証されることにもなるとみられる。
これはブラジル0VNI(未確認飛行物体)研究委員会会長フラビオ・ぺレイラ教授の確信である。同教授は円盤に関する数千の証言を入手しており、この問題研究の権威である。
ブラジルのこの委員会は、1958年作られた公の機関で、専門的科学者研究家、軍関係のオブザーバーなどで構成され、すでにブラジルで5回の大会を開いている。
10月にはサンパウロで第6回大会を開くはずでこれには新たに外務省もこの件に関する一分課を設けオブザーバーを送るという。現在この委員会が最も興味をもっているのは、もっぱら地球上に着地したという円盤に関する証言である。
フラビオ教授によれば発光物体の出現という件ではあまりしばしばなので、すでに研究対象としての興味や価値を失ってしまっているという。
"しかし"と教授は言葉をついで"物的痕跡はほとんどまれで、大概の場合はやっと証人の証言を得るくらいのものだ"と述べている。
そこでサンタ・カタリナで見つかった金属片の出現は極めて重要で、かつて17年前ウバツーバで発見され、世界でも最初といわれ興味をもたれたものについで第2番目で国際的にも信頼性があるものとして、科学者たちから価値を認められている。
中米でもアダムスキー型の円盤が撮影された
1957年9月のある明け方のことだった。朝起きの漁夫たちは光り輝く円盤が海岸へ降下してゆくのを見つけてびっくりしてこれを見守っていた。やがてこれが海面に触れると大音響と共に爆発を起こし巨大な炎と光ぼうを放って燃えた。
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▲ウバツーバ海岸で1957年に爆発した円盤の破片と見られる純金属マグネシウム片。この地球上には存在しない純度のもの。 |
あとで漁師たちは爆発のあった付近の海から珍しい金属片を採収した。この金属片は当時この方面の研究者で知られていたリオのオラーポ・フォンテス氏の手元に送られた。
この物質は5年間金属学的鉱物学的、結晶学的に慎重に分析研究を続けた結果、1962年純マグネシウムの化合金属であることが発表された。そしてこの純度をもつマグネシウムはこの地球上には存在しないことが明らかになった。
この発表についてフラビオ・ぺレイラ教授は、このことはUFOが存在することの重要な証拠になるものだと述べている。 このような金属マグネシウムは米国でもソ連でも宇宙衛星やミサイルなどに欠くことのできない重要資材である。ところがこの発見された純度のマグネシウムは米・ソが現在ミサイルや人工衛星製造用に使っている金属マグネシウムに比べてはるかに純度の高いものである。ウバツーバで発見されたこの金屑片の一部は分析研究のため米国にも送られ、ブラジルでの場合と同様米国の科学者たちをビックリさせたものである。
現在この金属片はリオの「空飛ぶ未確認物体研究委員会」の金庫に厳重に保管されている。この物質は明らかに地球外のいずこかの天体から来たものに違いないとされている。
空飛ぶ円盤とは
円盤に関するすべての問題はいつも次の3つの根本問題に引っ掛かりがあるとフラビオ教授はいう。 −すなわち、円盤とは何であるか? そして何を望んでいるのか? という疑問である。
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▲軍艦アルミランテ「バローゾ」号上から写した、UFOについては最良の写真といわれるもの。 |
第1の問題は技術問題として科学者に最も興味ある問題だが、われわれの科学者がもし円盤をとりまく1000年も進んだ技術を解明できるなら、最初に車輪が発見されたときと同様の革命が達成されるだろう。
第2の問題はフラビオ教授によれば、国家の保安に関心があるので軍部に関心がある。円盤とは、米国やソ連などの超大国の秘密兵器なのかもしれないといった仮説にもとづいた調査も行われたが、円盤出現をめぐる神秘的データはこうした仮説の尺度からはるかに遠いようである。
第3の彼らは何を望むのか?についてはまだ全然不可知である。他の宇宙人が果して地球人に敵意を持つものかどうか今のところ全然その証左はない。ではその反対かというとこれまた全然不明である。しかし、この3つの問題の重要性は、ウ・タント前国連事務総長の次に紹介する言明に要約されている。"国連にとって、円盤問題は冷戦や開発途上国の経済問題と同様の重要性をもつ問題である。"
統計
1800年にヨーロッパの天文雑誌に現れている円盤問題についての報告は60件である。 それが1900年には300件に増えている。しかもこれは年々増加しており、2000年までには驚くべき数字になるだろうとみられ、フラビオ教授はこの問題の深い研究の必要を力説している。
神秘性
サンタ・カタリナ州で見つけられた不思議な金属片に関してフラビオ教授は非常に重要視していて、この金属片は、いわゆる"宇宙塵"または宇宙競争で米国やソ連から打上げられたロケットや衛星の残がいなどでないことをよく実証する必要がある。第一そうした"宇宙塵"は地上に到達する前に燃えつきてしまうはずであるという。
いずれにせよ、サン・ミゲル海岸で見つけられた不思議な金属片の調査研究は、これがどこから来たものかに関心を持つ海軍も一緒に加わっているし、まだその結果が判明するまでにはかなりの時間がかかるものと見られている。
(1974年8月6日付、パウリスタ新聞)
(終わり) |