■ 宇宙科学序説
1968年に米空軍士官学校物理学料が出した『宇宙科学序説』によると、その第33章『未確認飛行物体』の中に次のような説明がある。
「1957年7月24日、千島列島のソ連対空高射部隊はUFO(複数)に発砲した。同列島のソ連対空全部隊がUFOを攻撃したが、どれも命中しなかった。UFO群は輝く物体で、すごいスピードで飛んだ。米軍もUFO群に発砲した。
われわれにとって最も刺激的な説は、UFOは物質の物体であり、"人間が操縦している"か、または地球人にとって未知の人間が遠隔操縦するもののいずれかという点である。この考え方を裏づける証拠がある。
最も普通に伝えられている異星人は身長約1メートル、頭は丸くーヘルメットか?−両腕は膝またはその下まで伸びており、銀色の宇宙服か上下続きの服を着ている。その他の異星人は基本的には地球人と同じ姿に見えるが、もっと他の異星人になると特に横に長い目と非常に薄い唇のついた口を持っている。
『なぜ彼らは地球人にコンタクトしないのか?』 という質問にはきわめて容易に答えられる。
(1) われわれ地球人は高度な社会学的、心理学的研究の対象なのかもしれない。このような研究においては、だれしもテスト目標の環境を乱さないのが普通である。
(2)人間はだれしも蟻の集団とコンタクトはしない。地球の人間も異星人にとっては蟻のようなものなのかもしれない。たとえば動物園は見に行くのは面白いが、だれしもトカゲの集団とコンタクトしないのと同じ。
(3) このようなコンタクトは、普通の人間とは異なる知覚のレベルですでに発生しているのかもしれない。われわれ一般人はこのようなレベルにおけるコミュニケーションにたいしてまだ感覚的でないのだ。
以上が異星人が地球人とコンタクトしない少数の理由である。
(結論) 入手し得る情報からみて、UFO現象は過去5万年間、完全に地球的な現象で発生したと思われる。名前の知れている目撃者たちの大多数は信頼できる人々で、彼らは容易に説明のつく自然現象を見たのだが、このことは異星人が地球へ来ているか、または少なくとも異星人がコントロールしているUFOが地球へ来ている可能性を残している。
データが示すところによると、少なくとも3ないし4種類の異なるグループの異星人が存在する。たぶん発達段階が異なるのだろう。
このことはわれわれの太陽系内の惑星群の大多数に知的生物が存在するか、または他の太陽系の惑星群が地球にたいして驚くほど強い関心を持っていることを意味している。
UFO問題の解決は、充分な資金と有能な科学者を持つ大きなグループの長期にわたる熱意のある努力によって得られるかもしれない。
■ 編者注
以上の情報は今年7月、アメリカの有名なUFO研究団体APRO(空中現象調査機関)から日本GAP宛に送られた資料の一部。太字は編者による。アダムスキー没後3年にして、権威ある米空軍士官学校の物理学科教授陣がこのような文書を残していたことに驚くほかはない。米空軍がUFO問題の真相を陰蔽しているという説はこの一事でも明白である。APROは1985年7月をもって解散した。
その理由は主宰者の一人、ローレンゼン夫人の病気のためだとある。しかし夫君のジム・ローレンゼン氏はきわめて親切に多量の資料を日本GAP宛に送ってよこされた。
■ 英フライイング・ソーサー・レビュ−誌 1985年8月発行第30巻6号の(巻頭言〉より
残念な話
フライイング・ソーサー・レビュー(空飛ぶ円盤評論)詰の読者(複数)がときどき投書してくる。
金星から来た、虫歯もない美男子で写真写りのよい日焼けした紳士たちが、彼らの宇宙船からとび降りて、宇宙の驚異について語ったり、邪悪なアメリカ人たちに関する恐ろしい警告を発したりするような、快い刺激に満ちたアダムスキー的またはメンジール的なすてきなコンタクト例をなぜ掲載しないのかというのだ。
たいへん悲しいことだが、こうした報告はもうこちらへ入ってこないのである。本誌(フライイング・ソーサー・レビュー誌)が入手するのは、最近の各号で示すとおり他の種類の事件ばかりである。
実を言うと、われわれ(編集陣)も緑色の皮膚をした生物、小鬼、悪鬼、ネズミのような顔をした宇宙人などにはすっかり飽きがきており、もっと社会的に受け入れられるような報告を切望しているのだ。それで、もしこのような事件を読者がご存知ならば、その報告が本誌宛に送られるようにご配慮を願いたい。
しかし−それについて考えるということになると−かりに大気圏外の居住者たちが地球人と親しくなろうとしていると言われているように、そうしたがっているとすれば、彼らがUFO研究家たちとコンタクトすることにずいぶん控え目であるらしいのはどういうわけだろう。
「いや、彼らはわれわれの希望を満たそうとして躍起になっていたのかもしれないのだ」と読者は思っていたかもしれない。それならなぜ彼らはコンタクトしないのか。
実際には大気圏外から来る"訪問者たち"は、コンタクトしたがっているようなふりをしているのではなく、訪問者でもないということになるのだろうか。
われわれのような人間はUFOについてすでに多くを知りすぎているのだと彼ら(異星人)は考えているのか。
彼らに関する話が、UFO狂でなくUFOの本など読んだこともない普通のありふれた一般人に流れてゆくほうがより安全だと彼らは思っているのだろうか。
読者のなかの少数は−その内の一人から来た投書をまもなく掲載するが−親愛なる金星人を待っていてもダメだろうと確信している。なぜなら全地球人類は悪魔みたいだからというのだ。
信じようと信じまいと勝手だが、一般大衆が全くの魔精だというのは正しいと思うけれども、右の意見はわれわれの見解とは全く異なるのである。
モハメッド(イスラム教の創始者)または最も高貴なコーランでさえも、魔精のすべてが悪玉だとは言っていない。それどころかイスラムでは、そのなかには善玉もあり、それらは時が来れば最後にはわれわれと共にパラダイス行きになるかもしれないと、はっきり述べている。
そこでお願い。金星人または善玉の魔精のみなさん。なにとぞあなた方の一幕をもう一度上演して下さい! 私たちは"反対派"には全くうんざりしているのです。プログラム(企画)の変化を熱望しているのです。
■ 編者注
きわめて英国風のユーモラスな文章であるが、その底にはアダムスキー的な異星人のコンタクト例を切望している気持ちが脈打っており、オパケのような宇宙人の出現例にうんざりしている編集者の偽らざる感情が明確に表現されている。
ただし真実のスペース・ピープルがなぜ地球のUFO研究家たちにコンタクトしないかという理由については、フライイング・ソーサー・レビュー誌の編集者は全く理解していないように思われる。コンタクトの条件としては、ただUFOにたいする関心があるというだけではダメなのであって、もつとはるかに深遠な問題−すなわち宇宙的カルマ(宿命)の有無にかかわる問題があると考えられるのだ。それは究極的には形而上的問題であろう。
■ デンマークGAP主幹イブ・ラウルンド氏より日本GAP宛の連絡(1985年8月28日付)
日本GAP発行の『UFOコンタクティー』日本語版と英文版の両方を有難くいただきました。両方とも大変立派で興味深いものです。私はいま英文版に掲載されたタカマツの円盤降下事件の記事をちょうどデンマーク語に訳したところです。これはデンマーク語版機関誌『UFOコンタクト』 に掲載するためです。あなたの転載許可に感謝します。もちろんデンマークGAP機関誌の記事を日本語に翻訳転載されてもかまいません。
あなたが日本語版『UFOコンタクティー』の各記事のタイトルを英訳して下さったことはとても助かります。特に20頁に掲載されているあなたの執筆された『アダムスキー問題の真実性と宇宙哲学実践法』 はかなり長い記事ですが、これが読めたらよいがなあと思っています。もしできることならこの記事の英訳を送って下されば大変嬉しく思います。(後略)
■ 編者注
以上は7月にデンマークGAPのラウルンド氏宛日本GAP機関誌の日英両語版を送ったことにたいする丁重な礼状の一部分。他にも当方にたいする詳細な依頼事項が述べてある。 高松事件はデンマークGAP機関誌のデンマーク語版と英語版の両方に掲載するらしい。大反響が期待される。
デンマークGAPの機関誌は『UFOコンタクト』といい、日本GAPのそれは『UFOコンタクティー』なのでまぎらわしいが、前者はUFOに関心ある人々とのコンタクトを意味し、後者はUFOやその乗員とのコンタクトを意味する。したがって機関誌の性格も異なる。前者は各国の政治家にUFO問題をとり上げるように訴えた公開書簡、UFO遭遇例、科学記事などが主体をなしており、宇宙哲学の研究実践に関する記事はほとんど見られない。菊判24頁、年2回発行されている。表紙真には 「この機関誌はジョージ・アダムスキー氏に捧げられてきた」と記して、GAP活動の目的が詳細に述べてある。
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