去る2月上旬、アメリカ在住の見知らぬ日本人男性から一通の書簡が舞い込んで来た。それによると、その人の知人の知人が地球以外の惑星へ数度行ったことがあるという話を聞いたことがあるという。すぐに返書を出して詳細を知らせるようにと要請したが、この原稿執筆中の2月中旬現在、まだ返事はない。たぶん取材に手間取っているのかもしれない。カリフォルニア州在住のご本人は、日本の書籍を扱う書店でアダムスキーの訳書を入手し、内容を読んで大いに感動して編者宛に連絡したという。
別な惑星から来た宇宙船を一般にはUFOと呼ぶ。これはUnidentifiedFlying Object (未確認飛行物体)の略称で、日本ではユーフォーと呼ばれているが、英米ではユーエフオーと言っている。しかしこれは未確認どころか、すでに大国政府によって調査研究された結果、別な惑星から来る物凄い性能を持つ宇宙船であることが判明しており、各国ともそれを隠蔽しているにすぎないと言われている。それを裏づける証拠として、実はこの宇宙船に乗せられて別な惑星に行って来たという人はアダムスキーばかりではなく世界中に少なからず存在しているらしい。わが国でも編者が知る限り数名はいるが、その中には意外な有名人が含まれている。しかし彼らは黙して語らない。そのような体験を口外しようものなら大変な危険を招くからだ。
この宇宙船がどこから来るかが焦点になるけれども、アダムスキーが伝えた限りでは、我らの太陽系の惑星群から来るのが多いという。「冗談ではない。我らの太陽系の全惑星は不毛の土地で人間その他の生物が住める環境ではないことが科学的に判明しているではないか」 と反論する人が多いだろう。
しかし国家的なプロジェクトとして科学的な惑星探査を実施した結果、驚異的な現象を発見しても、その裏には政治がからんでいることを見逃してはならない。科学者が国の費用で別な惑星に関して重大きわまりない事実を発見した場合、それが国家の命運を左右するような内容ならば、まず隠すのが当然であって、あからさまに発表することはあり得ない。特にアメリカの場合、民主党と共和党との熾烈な闘争の背後には利権問題がからんでおり、重大事の真相発表をめぐって猛烈な主導権の争奪戦があるのだ。
先般来クリントン大統領の不倫問題をめぐって醜悪な泥仕合が展開したけれども、これも共和党が背後で仕掛けた罠だという説もある。真相はまだ薮の中だが、こうした党派間の確執には我々庶民の想像を絶するものが潜んでいるのであって、何がどうなっているのか訳の分からないのが政治の裏の世界である。
しかしアダムスキー問題は単なる好奇心を誘う程度の問題ではなくて、アメリカの国運がからんだ大事件であった。一触即発の米ソ間緊張の極に達した当時、ケネディ一大統領はアダムスキーをひそかに支持して異星人との友好関係を保持しょうと努力したけれども、惜しくも暗殺の悲運に見舞われた。 化石燃料を必要としない電磁気による重力場推進法を応用する別な惑星の宇宙船と同じレベルの船体の開発を目指していたらしい。
ここで疑問が生じるだろう。あれほどUFO問題に精通してアメリカの宇宙進出に関する雄大な構想を持っていた大統領を、なぜ進化した異星人達は救出しようとしなかったのか。
偉大な発達をとげた我らの太陽系の惑星群の人達は、はるかに遅れた地球人の援助に精励しているのだけれども、一方では地球人個々の 「自由意志」を尊重しており、それを阻害しないという。アメリカの名高い超能力者ジーン・ディクソンがケネディーの運命を余知して、テキサス州ダラスへ行くことを中止せよと事前に進言していた事実は一般によく知られている。
だがケネディーは聞き入れなかった。 その結果、銃弾に倒れて世界を驚博させたのである。この場合、異星人達もケネディーの悲運を予知していたのだろうが、彼の強固な意志にまでは介入しなかった。これが宇宙の法則だというのである。
話は核心に入るが、我々はまず自分自身で自己の未来を予知する能力を持つことが最重要となる。そのためにはテレパシー能力、遠隔透視力、その他のいわゆる超常能力を開発することが急務となる。現在、地球人は一寸先が分からない盲目状態にあるというが、これは各人の肉体内部に潜む本質的な魂を自覚しないからだとアダムスキーは言う。この魂を彼は 「宇宙の意識」と呼んでいる。この宇宙の意識なるものは無限の宇宙空間に充満しており、それが分与されて人間の固体を生かしているという。詳細は新アダムスキー全集全11巻 (中央アート出版社) に詳述してある。どだいUFOや超常能力というのは 「子供の童話」どころか人類の未来を左右する最重要な問題なのである。
だが地球社会はいつまでも暗黒ではないだろう。EUの通貨統合、各種の世界平和運動その他の活動は未来の地球社会一体化の先駆をなすものだろう。 希望を持ち続けたいものだ。
(久) |