ピラミッド頂上の荘厳な光景とUFOの出現
なにせ遠い大昔の光景などを知る具休的な手がかりはないので、こうなれば”過去透視”の達人に透視させるのもひとつの方法だろう。その透視結果が真実かどうかの性急な判断をくだす必要はない。ひとつのインフォメーションとして心の片隅にたくわえておけばよいのだ。
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▲ウシュマルの遺跡。 |
ホドソンによると、その光景は実に魅惑的なもので、頂上に参集した古代の司祭や神官たちの頭部や脊椎を、太陽のエネルギーが急速に通過するのが見えるという。彼らは大地のエネルギーの呼び出しもやった。そして太陽や諸惑星のエネルギーと、ピラミッドとして建てられた「太陽の大神殿」の内外の英知との強力な集中状態を出席者の人休内につくり出した。
神官たちの衣服の色や神殿の塗装の色は、こうした超自然カや英知との共振場をつくるように考えられていた。高僧や助手はクンダリニーについて熟知していた。彼らは地球という生きもののクンダリニーを刺激する儀式、姿勢、パワーを持つ特殊な言葉などを応用した。クンダリニーとは地球の中心や人体の内部に宿る火のようなヘビの力である。そして司祭者や他の人々の脊椎にそれを溢れさせようとしたのである。
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▲パレンケの遺跡。 |
ホドソンが透視した「太陽のピラミッド」の頂上の神殿の儀式では、司祭はアトランティスから伝わった生命の秘伝を授けられた人であるという。
「その人は赤銅色の皮膚の背の高い男で、輪郭のととのった顔、ワシのような鼻、力に満ちた眼をしています。きびしさと大いなる力に満ちた顔つきです。頭には大きな羽飾りをつけ、多彩な美しい服を着ていますが、おもな色は赤、黄、緑、紫で、首、腕、足は宝石で飾られています。
あ、いま『太陽のピラミッド』の上空高く、数千フィートの位置に、長さ1.5キロはあると思われる黄金の天の神(UFO)がいくつか出現しました。じっと停止しています。それらのオーラは一個の神の聖杯を形づくるかのように、互いに接触しました。荘厳な光景です!」
ホドソンは述べる。この「太陽のピラミッド」は古代のあらゆる宗教の霊的センターで、少なくとも三つの大きな儀式が定時に行われた。日の出、正午、日没のときである。正午が最重要で、そのときは頂上の神殿の上に立てられた垂直の棒で測られた。この神殿はいまはない。
儀式の出席者たちは超能力を持ち、司祭の体から発するオーラを見ることができた。特に正午の儀式では、太陽のピラミッドの頂上は超自然的な霊火が燃えて、周囲百メートル以上にもわたって聖霊の火が輝いた。彼らにとって太陽は大いなる太陽意識の可視的なオーラなのであり、生きて脈動する宇宙の一部なのだ。その宇宙とは万物が生きて実在する神の生命の充満したところである。そして太陽に照らされる万物は”宇宙の活力”に属するものとみなされた。そのなかでも人間は最高の存在であり、いわば神の子であった。
しかしアトランティスの崇高な宇宙哲学を伝えたテオティワカンの謎の民族は七世紀に突如消滅した。ここでもその偉大な思想は永遠に失われたのである。何者がこの傑出した種族を駆逐したのか。すべてを知るピラミッド頂上の小石たちは黙して語らない。語る必要はないのだ。過ぎ去った遠い昔の栄光あるアトランティスの深遠な宇宙思想は空間の彼方へ消えうせて、いまあるのは創造パワーを忘れ果てた人々の心だけである。
(終わり) |