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  ホワイトサンズUFO搭乗事件 第4話 ダニエル・フライ

UFO Contactee No.140 より転載 久保田八郎訳

小さい丘の向こうに隠れていた実験場の陸軍基地の灯火が急に視界に飛び込んできて、母鳥から呼ばれたヒナ鳥みたいにいっしょに流れ始めた。数秒後にはラスクルーセスの町の灯火が窓の左下方に見えてきて、わずか2-3秒間で少なくとも約300メートルも上昇したことがわかった。船体は上昇するにつれて左の方向へわずかに回転している。

凄まじい上昇力を示す宇宙船

ラスクルーセスからエルパソへ続くハイウェーも見える。狭い道路だけれども、そこを走っている無数の自動車のヘッドライトで、道はきらめくリボンのように輝いている。エルパソとシウダドホアレスの灯火は地平線上の固まった鈍い光にすぎなかったが、上昇するにつれて、それが接近して、種々の光の帯のように分かれてくるように思われた。プレシディオ地域を示す光の帯や、フォートブリスの無数の灯火、エルパソ下町地区の強烈な灯火帯なども見える。またエルパソをメキシコ側のシウダドホアレスから分けているリオグランデ川の薄黒いスジを識別できたと思った。さらに数秒間たって船体はなおも回転していたが、やがてこれらの都市の灯火がスクリーンの右手の端に消えてしまった。

透視スクリーンはいま南東の方向に向かっていて、船体の回転は止まっている。もう地球の表面はかすかな緑色のリン光を発して輝いているように思われた。同時に船体の外の空はうんと暗くなり、星々の輝きは倍になったような気がする。

「成層圏に入ったにちがいない」と私は思った。「そうだとすれば、15ないし20秒ほどで16キロメートル以上も上昇したのだろう。だが加速の感じが全くしない!」

すると声が聞こえてきた。「あなたはもう地表から約21キロメートルの所にいるんです。そして秒速約2.4メートルで上昇しているんですよ。少し速度を落としたから、空中から地上の都市をもっとよく見ることができるでしょう。水平飛行をするために約56キロメートルまで上昇させましょう。その高度なら船体の動きに対してほとんど抵抗を示さないほどに空気が希薄になってくるんです」 

私はたずねた。

「ところで月はどうなったんです?私が船内に入ったとき、月はちょうど昇ってくるところだった。まだ空中のどこかにいるにちがいないが、外は何もかも真っ暗ですよ」 

声が響く。

「暗く見えるのは光を散らすほどの充分な空気がこの高度にないからです。月がスクリーン上に直接輝かないかぎり、月光の形跡はあなたには見えないでしょう。月光は大気の上で非常に激しく輝いているので、私はわざと船体の回転を止めて月光をスクリーン上に出さないようにしたんです。月が見えているあいだに他の物を見るのは不可能ではないにしても困難でしょう。あなたはもう垂直に水平運動を加えるほどの高度に達していますよ」

人体が物凄い加速度の影響を受けない理由 

声は続ける。「このあとの数分間は見て面白いものはないでしょうから、ここであなたが疑問に思っていた2、3の物事について説明しましょう。

▲1963年6月16日午後3時頃、米ニューメキシコ州ベラルタで、郡のハイウェー保安要員のアポリナー・ヴィラが撮影したUFO。フライが乗ったUFOと似ているといわれている。
▲1963年6月16日午後3時頃、米ニューメキシコ州ベラルタで、郡のハイウェー保安要員のアポリナー・ヴィラが撮影したUFO。フライが乗ったUFOと似ているといわれている。

まず第一にあなたは"安全ベルト″について何か言って、加速に耐え得るかどうかと考えた。これは地球の科学者たちの心にしばしば浮かんでくる疑問ですね。

我々の宇宙船が地球人から観測されるときや、宇宙船の速度とか加速度について話が出るときには、彼らは必ず不信感を起こします。地球の一流の科学者が次のように言うのを聞いたことがあります。『人間その他の高等生物が、この種の(宇宙船の物凄い)加速度に耐えられるはずがない』と。

これは地球人の知性を評価するときに、いつも我々を失望させる問題でした。地球の一般的な知識をもつ普通の知的な素人でさえも、この言葉をただちに否定できるはずです。もちろんこの解答は簡単です。船体を加速させるフォース(力)が、船体自体のあらゆる原子ばかりか内部に乗っているパイロットまたは乗員などの人間のあらゆる原子にも等しく作用するのです。地球の飛行機は状況が全く違います。プロペラまたはジェットエンジンが付いていて、それが機体の一部に推力を加えます。この部分的な推力が機体を加速しますが、パイロットの体までは加速しません。パイロットは座席に密着している肉体の各部分を押しつける推力によって加速されるにすぎません。すると肉体の他の部分の慣性のために圧迫が生じて、そのために加速感が起こり、極端な場合は意識不明または肉体の崩壊が起こります。我々の加速度の唯一の限界は、利用し得る力の限界なのです」

(訳者注=以上の件についてもっとわかりやすく説明すると、異星人の宇宙船は船体内部に人工的な引力(正し言うと重力場)が発生させてある。この引力が内部にいる人間の肉体を引っ張っているので、凄いスピードで進行しても回転しても、飛行機やジェットコースターで体験するような、いわゆるGフォースと呼ばれる壁に押しつけられるときの圧迫感を人間は感じることはなくて、地上にいるときと同様に平然としておられる。地球が物凄いスピードで自転していても人間が宇宙空間に放り出されないのは、地球の引力が人体を引っ張っているからで、宇宙船もそれと同じ原理で作動しているから超高速で進行していても内部の人間はなんともないという意味。この原理はアダムスキーも説明している。したがって地球の航空機も異星人の宇宙船のような人工的な引力を発生させる装置を開発しないかぎり超高速の宇宙船の開発は不可能である。宇宙船に人工的な重力場を持たせて惑星の重力場と釣り合わせるならば船体は空間で無重量状態になるので、あとはわずかな推力で想像を絶するスピードが出せることになる。この推力も燃料を使用する噴射推進方式によるのではなくて静電気を利用する。アダムスキーによれば金星のスカウトシップ (直径約10メートルの2-3人乗り円形探査船。俗に空飛ぶ円盤と呼ばれる)は秒速で地球を二回半回るほどのスピードが出るという。地球の科学はまだここまで思い及ばないという意味のことをフライの乗った宇宙船の遠隔操縦者が述べているのである)

なぜ無重量状態にならないのか

「しかしこの場合、なぜ私は落下する飛行機の内部の人間や物体のように船内の空間に浮かばないのだろう?」 と私は思った。

すると声が響いた。

「その理由も全く簡単です。船体が動き出す前にあなたは椅子に座った。するとあなたの肉体と椅子の間に一つの引力が作用したんです。船体とあなたの体の両方を加速するこの力は等しい割合で物体に作用するし、地球の引力もこの両方に作用し続けているので、あなたの体と椅子との間の元の力はいつまでも残っている。ただし地球の引力が距離とともに減少するにつれてその力も減少します。

惑星と惑星の間を飛行するときには自然の引力の場からはるかに離れてしまっています。それで実際的な理由によって、この引力を人工的に作りだす必要があるんです。私たちの体が慣れている引力は地球の引力の半分程度にすぎません。だから我々が地球人の仲間になるのに多くの時間がかかるわけです。

いま我々が地球の表面に着陸して船体の保護装置をとり去ると、地球の強い引力のために我々の肉体の内臓にひどい緊張が起こって、数日間で重病となり、ついには死ぬでしょう。これは単なる予測ではありません。過去に数度発生したために真実であることがわかっているんです。我々が受けるその地球の引力をコントロールすることが可能な宇宙船内にとどまって、わずかながら一定の増加力によってその力を増すことにより、我々は肉体の補充組織を作りあげて筋肉を増加できるし、やがて地球の引力をも我々の引力と同じほどに自然に利用できるようになるでしょう。

そうなったら、あなたやオープンマインド(寛大な心)をもつ少数の地球人が我々を援助して、我々とあなたがたのあいだに存在している大きな淵に橋をかけることができるでしょう。

しかし前にも言ったように、我々は自分の知識や文化を地球人に押しつける気は毛頭ありませんし、地球人がそれを望んでいるという明確な兆候が出てくるまでは、地球人に近寄ることもしません。

この地球探査の目的は全くの博愛のためではありません。地球人と我々の両方の進歩のために利用できる物質が地球にあるんです。それは地球だけにあって、この太陽系の惑星にはほとんどないような物質です。我々はこの物質の利用を望んでいるのですが、我々の地球人に対する奉仕はこの物質と引き換えに行なわれているのではありません。こちらから与え得る知識または援助は自由に提供されるんです」

宇宙船の作動原理

「この宇宙船の作動原理を説明してれませんか」と私はたずねた。

「この宇宙船をこんな高速に加速できるほどの物凄いエネルギーをどのようにして作り出すのですか? またそのエネルギーを応用しているという形跡を外部に洩らさないで、どんなふうにそれを応用しているんですか?」

声が説明した。

「それを説明するには基礎物理学の全く新しい原理をあなたに伝える必要があります。前にも言ったように、あなたがたの科学は一本の低い枝を知識という全体の樹木に変えていて、そのために科学がひどく複雑になっているんですよ。だからこの地球の科学が実用面で応用されると、出来あがった装置は手が出ないほどに複雑になるんです。

あなたがたにとって最も必要なのは、自然の基本法則または事実は全く簡単だということを悟ることにあります。そうすればあなたがたは現在不可能と思われている物事を容易に生みだすことができるでしょう。(訳注:宇宙船の作動原理については、異星人があとで述べている)

アインシュタインは間違っていた

地球の技術者が貨物または乗客の乗物を造る場合、彼らは推力として乗物自体の中にエネルギー発生装置を備える必要があると考えています。しかし地球人の祖先は数千年間、船に乗って地球のあらゆる場所へ旅行しました。

この船(訳注:ここでは帆船)というのは内部にエネルギー源を持たないので、全く大気のエネルギー(訳注:風)によって動かされるんです。これは頼りになるエネルギー源ではないのですが、けっこううまくいったものですから、自然界では多くのタイプのエネルギー発生源がいつも利用できるということを地球人に気づかせたはずです。ですから望ましい結果を生み出すためには、エネルギーの流出を見るような方法を講じさえすればよいのです。

あなたがたの科学の急速な進歩に対する根本的な障害の一つは、科学者たちが物質とエネルギーの簡単な同一性をまだ充分に把握していない点にあります。地球の最大の思索家の一人であるアルバート・アインシュタイン教授は、ずっと以前に物質とエネルギーの同一性を量的にあらわした数式を発表しました。この式は数学的には全く正しいのだけれども、誤った結論に達しています。つまり物質はエネルギーに転換するし、その逆にもなると言っていますが、実際は物質もエネルギーも一つの実体の異なる面にすぎないのです。

二つの次元をもつ幾何的な平面を考えてごらんなさい。この面があなたの視線に対して直角をなすとき、あなたはそれを平面と感じます。これはその実体の物質面をあらわします。つぎにあなたがその面を90度ほど回転させると、その面はあなたの視界から消えて一次元のみとなります。これはその実体のエネルギー面です。

あなたはその面を取り替えたわけではない。ただ観点を変えただけです。技術的に言えば関係位置を変えたのです。一定の物体に含まれていると思われるエネルギー量は、一定の観測者にとって質量エネルギー軸を中心にそれがどれぐらい回転したかにかかっているんです。別な関係位置から同じ物体を見ている別な観測者は、全く異なる量のエネルギーを見るでしょう。

宇宙空間を進行している二個の惑星のそれぞれに一人ずつ観測者がいるとしましょう。この惑星はいわば光速の半分で動いているとします。しかしどれも等速度で平行に進行しているんです。もし宇宙空間に他の天体が存在しないとすれば、二人の観測者は当然のことながら自分たちの惑星は運動エネルギーを持たないと考えるでしょう。なぜなら二人の関係位置が同じエネルギーレベルにあるからです。そこで三番目の惑星を置いたとして、これが空間に静止しているとすれば、二人の観測者は自分たちの惑星が相関的には運動エネルギーを持たないのに、第三の惑星に関しては凄まじいエネルギーを持っていると感じるでしょう。しかし実際にはどの惑星が動いているかを決定する方法はありません。ただ惑星間に相対的な運動または異なるエネルギーがあると言えるだけです。しかし物理的な問題についてはまたあとで話す時間があるでしょう」

素晴らしいニューヨークの夜景

異星人の声が続いた。

「北方に見える大きな都市はセントルイスで、前方のひっそりした地平線上の輝きはシンシナティーです。するとまもなくビッツバーグの町の光が見えますよ。

私たちが地球の英語ばかりでなく地球の地理についてもずいぶん学んだことはあなたに分かるでしょう。アメリカの歴史は私たちにさほど知られてはいません。あなたがたの民族は過去に関して多-を考えないからです。もちろん地球の太古の文明の歴史はあなたがたよりも私たちの方がはるかによく知っているんですがね」

この最後の説明はそのときの私の意識に焼きつかなかった。シンシナティーの灯火が約56キロメートル下方の地上で音もなくこちらへ押し寄せてるのを夢中になって見つめていたからmだ。

東部への空中旅行のために、月はいまや頭上あたりにあるにちがいないが、地表はその反射光の形跡をほとんど示してはいない。ニューメキシコ州で上昇したときに見た緑色の燐光はほとんど消えている。私は地表の反射光の測定についてはほとんど聞いたことがなかったが、この高さで暗黒に近いことから判断して、少なくともその地域の反射はきわめて低かったと思う。もちろん私が判断の基準としたのは月光だけであり、また反射光の正確な見積りをするのに地表からあまり離れていなかったのだ。

シンシナティーの灯火は今や大体に真下にあった。無数の灯火がひしめいていて、しかも密集しているので、その多くを個々に識別することはできない。なんとか見えたのはある大きな篝火(かがりび)である。それは輝く炭層に燃え広がっていて、まるでスポットライトの中の水晶のようにきらめく凄く明るい光点が2-3ある。

もちろんシンシナティーがこの位置から見えるただ一つの都市ではない。約56キロメートルの高度からは視界がかなり伸びるし、透視スクリーンのせまい範囲内でも、いつでも同時に文字通り無数のさまざまな大きさの"燃えさし″や火花や光点などを見ることができた。それらはすべて人間が同居していること、仕事が行なわれていること、ガイドビーコンがあることなどを示していた。「あと数分間でニューヨークの上空へ来ますよ」と自分の中で響く声が聞こえてきた。

次回ではテレパシーの受信法、円盤推進の基本原理等を異星人が説明する

第5話へ続く

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