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 第8章 人類の住む宇宙 第1話    宇宙よりの来訪者
 

人類は、今や宇宙旅行者である。月への着陸と探検、宇宙ロケットによる近隣の惑星の調査などが、地球の発展史上きわめて重要な転換期を画した。

宇宙計画の成功によって、宇宙飛行は大西洋横断飛行と同様に容易なものとなった。大宇宙の全面的な探究に着手するに当たって、我々をさえぎっているのは資金の問題だけなのだ、と考えている人々もいる。

▲人類が月に降り立った最初の日、すなわち1969年7月21日に、宇宙飛行士ニール・アームストロングが、月面で撮影したエドウィン・オルドリン。
▲人類が月に降り立った最初の日、すなわち1969年7月21日に、宇宙飛行士ニール・アームストロングが、月面で撮影したエドウィン・オルドリン。現代の宇宙飛行士は、大気圏外から来たといわれる訪問者と同じほど異様に見える。前世紀の普通人が宇宙飛行士の出現に会ったらどんな反応を示すだろう。

ところで、時空の概念のすべてを未来の展望の中に置くためには、オレンジ1個を床の上に置けばよい。それ(オレンジ=太陽)は小さな取るに足らぬ星にすぎないが、それでも地球上のあらゆる生命体にとって欠くべからざるものである。この太陽系で、太陽から3番目の惑星たる地球は、オレンジから7.6メートル離れた、ピンの頭ほどの大きさとなる。9個の惑星システムの中心にある最大の惑星たる木星は、40メートル離れた大きなエンドウ豆ぐらいとなり、最も遠い惑屋の冥王星は、太陽から300メートルのピンの頭となる。最も近い恒星のアルファ・ケンタウルスは、この微小な太陽系に関してどの辺りになるだろうか? それはだいたい、イギリス・アメリカ間の距髄となる。実際には不可能だが、今太陽から出発して、空想の宇宙旅行に出かけることにしよう。太陽系を離れる予定である最もスピードの速い人工物体は、パイオニア10号である。これは1973年12月に木星に最接近した後、秒速約11キロメートルで飛行中である。

この空想旅行で、我々はもう少し速く飛行することにしよう。秒速16キロメートル、すなわち時速5万7600キロメートルである。この速度なら、我々が太陽を回る軌道に乗った第1番惑星の水星に到達するのに6週間を要するし、その次の惑星の金屋へ着くには、さらに35日を要するのである。わが地球へは、さらに30日かかり、火星まではさらに8週間を必要とする。太陽系の中心からなおも進行を続けると、各惑星間の距離は、ますます大となることがわかる。

火星と5番惑星の木星との間には、4000個の小惑星がある。わが宇宙船が木星を通過するときは、出発後88週間目となる。次の土星へ着くまでには3年間が経過し、7番惑星の天王星へ到達するまでには、さらに3年間を要する。秒速16キロメートルであれば海王星付近に行くまでに、さらに4年間が必要となる。知られている最後の惑星たる冥王星には、出発後15年で到達できるのである。最も近い恒星へ行くには8万年もかかり、帰りの旅を計画していれば、さらに8万年を要するのだ。

▲ 太陽と各惑星の大きさを比較した図。
▲ 太陽と各惑星の大きさを比較した図。太陽からの距離の順に、左から水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星。下端に見える曲線は、太陽の一部である。

そうすると、現在の噴射推進方式による宇宙旅行では、この太陽系の探索だけに制限されること必定である。恒星には待ってもらわねばならない。しかし、広大な宇宙空間を旅する問題は、間違いなく克服されるだろう。おそらく我々の予想以上に早く、しかもまだ想像できないような方法で達成されるだろう。

UFO目撃の初期の時代には、空飛ぶ円盤は近隣の惑星群から来る宇宙船だと、多数の円盤信者が主張していた。空中を飛ぶ異星人のホーム惑星としては、火星と金星が主な話題となっていた。1940年代後半には、この隣接する惑星に生命が存在するかどうかについて、我々の天文学上の知識では確信が持てなかった。火星は極地に氷があるように見えるし、天文学者の中には、人工水路とおぼしきものを見たと報告した人もあった。一方、金星は雲と謎とに包まれていた。

▲輝く太陽の周囲を回る惑星の軌道。
▲輝く太陽の周囲を回る惑星の軌道。外側の惑星は、この図で見るよりも実際にはもっと遠くにある。惑星はそれ自体の光を持たず、太陽の光を反射して輝く。

わが月でさえも、UFOの基地ではないかと考えられた。円盤操縦者の自然のホームでないとすれば、もっと遠い場所から来る訪問者の基地ではないかというのである。

しかし、そのころが太陽系内の他の惑星について突飛な推測が行われた最後の時代であった、ということに気づいたUFOファンはほとんどいなかった。つまり、それからわずか数年間で、我々は月の表面を歩き、他の惑星には洗練されたロケットを着陸させることになった。こうした探索や絶えず続けられた宇宙開発の結果、多数のUFOファンの希望はむなしくなり、多くのコンタクティーの体験記類は砕かれてしまった。

もう一度、空想の宇宙旅行に出かけることにしよう。今度は最新の人間の知識に照らして各惑崖に立ち寄って調査してみよう。最初の着陸地は、最小の惑星たる水星である。それは太陽系内で最も熱く、また最も寒い世界であるという特徴を持っている。

かつて水星は、太陽に同じ面を向けていると考えられていたが、最近のレーダー観測によれは59日ごとに一自転することがわかっている。表面温度は385℃から-164℃に及び、この両極端を和らげる大気はないらしい。人間の側から見ると、そこは荒涼として、生命を維持するとは考えられない。

金星は、4000万キロメートル以内に接近すると地球から見て最も輝く惑星となる。それは地球に似た大きさと質量を持つが、似ているのはそれだけである。表面の気圧は、地球のそれの約90倍あり、これが絶縁効果を起こして、そのため金星全体の極端な高温を保つのである。赤道でも両極でも、表面温度は昼夜約480℃のままである。

▲19世紀の画家が描いた木星。
▲19世紀の画家が描いた木星。13の衛星の1つから見える光景を想像したものである。他の天体についてはほとんど知られていなかったため、植物は地球のそれに基づいて描かれたらしい。他の惑星も我々と同じような生命を維持している、と主張しているようだ。

この惑星を常に取り巻いている濃密な雲の層は、硫酸の凝集溶解物から成ると考えられている。昼間の表面の光景は、地球の薄明と同じであろう。そして金星の環境は、深紅色の輝きに包まれているだろう。

もし人間がここへ行けば、すさまじい気圧に押しつぶされて死に、金星という巨大な温室の高温でフライにされてカリカリになるだろう。生命がそこで発生していたとしても、地球の形態とはひどく異なるだろう。しかし、金星の環境内に生息するかもしれないような既知のタイプの有機分子があるからには、生命の可能性を完全に否定するのは愚かである。

▲同じ画家による火星の想像図。
▲同じ画家による火星の想像図。長い間火星は、太陽系内で生命存在の可能性が最も強いと推測され、”火星人”が架空の存在物とされてきた。イタリアの天文学者ジョバンニ・スキアパレリが、火星表面に運河があると報告したとき知的生命もあるはずと多くの人が確信した。

我々が探索する次の惑星は、地球である。遠くからでは、生命の可視的な痕跡を見ることができない。そして地球は、寒冷の世界という様相を呈するのである。地球の大気は、20パーセントの酸素と80パーセントの窒素から成っている。遠方から地球をながめる宇宙人なら、地球の大気内に見られるメタンの痕せき跡は、生物活動のプロセスによって生ずると結論づけるかもしれない。しかし、知的生命の証拠を求めて、彼らは電波信号をキャッチする必要があるだろう。また他の文明の宇宙人は、酸素 ― 基本的には死のガス ― が生命の形態化をさまた妨げているのだと考えるかもしれない。

しかし、酸素は地球上の人間や他の多くの生命体にとって、根本的に重要なものであることを、我々はよく知っている。そして、この酸素は地中から植物の根によって吸い上げられた水から、光合成の結果生ずるのである。また、地球の極端な温度と各種の気圧下で生き抜く有機体が存在することも、我々はよく知ってっている。それらは、最高の山の頂上や最深海の底にすんて繁殖しているのである。我々が太陽系の他の惑星群を探査するときも、この生命の適応性を心にとどめねばならない。

次の目標惑星は火星である。これは、何らかの生命形態が発達しているらしいと、多数の人から考えられている惑星である。そこにはきわめて希薄な大気があり、温度は20℃に上昇することがあるけれども、極端に寒冷になることもある。またそこには極地があるが、これは極冠と呼ばれており、凍った二酸化炭素か氷の薄い層であると考えられている。天文学者によっては、この赤い惑星は氷河時代で苦しんでいるのだと見なす者もいる。そうだとすれば、太陽の熱が地球を金星のように変えるとき、同じプロセスによって、火星から地球のような惑星を生じさせることもありうることになる。4億年後に、まだ人間が地球に存在しているとすれば、火星への大量移住が行われるかもしれない。

▲マリナー9号が撮影した火星表面。
▲マリナー9号が撮影した火星表面。スキアパレリの運河は明らかに人工的なものではなく、過去に水が流れた跡であるということを深い溝が示しているようである。

一説によれは火星は5万年周期で気候の変化を起こしているということである。この周期の初めには、広範囲な北極地帯かある。それから火星は春と夏の期間を迎え、周期半ばで、広範囲な南極地帯とともに冬の期間を迎える。次に夏の期間が続いて、それから北極の極冠はもう一度発達するのである。火星は冬の間、濃い大気が極冠の中に閉じこめられる。夏になるとそれが溶けて、我々には快適と思われる大気を形成する。この説によれは火屋の生命は長い冬じゅう、冬眠できるように順応していて、夏の始まりとともにあふれて来る水を待っているのである。

火星の調査はすでに膨大な情報をもたらし、それによって、この魅惑的な惑星に関する多くの考え方が変わってしまった。1971年に火星を回った宇宙ロケット、マリナー9号は7000枚以上の写真を送り返してきた。このため火星表面の多数の特徴を、研究することが可能になったのである。今やこの惑星には、人工的な運河はないと知られているが、過去に火星表面を水が流れたと思われる深いみぞはある。毎年大きくなったり、小さくなったりするのを天文学者が見ている黒い地帯は、何かの原始的な植物のしるしではなく、クレーターから風に吹かれて舞い上がるちりだと、今は考えられている。

マリナー9号などによって得られた火星の上空写真に加えて、1976年に火星表面に軟着陸したバイキング1、2号は、未知であった火星表面の情報を地球に電送してきた。その電送写真によると、地表は赤茶けた岩石砂漠であり、空はサーモンピンクであった。地表が赤茶けているのはカッ鉄鉱のためであり、空の色は火屋の大気中にただよう微粒子が赤い光を散乱しているためだと科学者たちは考えている。しかし、バイキング計画の最大の目的である生物の存在については、ほとんど否定的ではあるが、いまだはっきりした結果は得られていない。

第2話へ続く

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