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 宇宙・引力・空飛ぶ円盤  by レナード・クランプ

D 現在の種々の限界   UFOと宇宙 No.7 1974

円盤は惑星間を飛ぶ物体であるという説を支持できる多くの証拠があるにもかかわらず、この推測を認めようとしない人がまだ多数いる。

だがその人たちのなかに、円盤の動力を明らかにするのに価値のない知識を持つ人がたまにいるのは残念なことである。高い地位にある人が惑星間を飛ぶ円盤なるものを嘲笑して満足しているとすれば、大衆がその言説に従っても非難するわけにはゆかない。

これまでに不思議な物体が気球みたいに空中にゆらゆらとただよっているのが目撃されてきた。そこでこのために、目撃者たちは気球ではないと確信しているにもかかわらず、権威者は気象観測気球が空中に浮いていたのだと片付けている。その考え方は次のようなことであるらしい。

「気球でないとすれば、ヘリコプターのような回転翼を持たない"機械"が一体どうして空中にじっとしていることができるのか?」

▲1950年5月11日、夕方7時ごろ米国オレゴン州マクミンビルで農夫ポール・トレントが妻とともに目撃し撮影した2枚の連続写真のうちの1枚。

たしかに空中高く停止している物体ならば、それは、航空力学的な物か、ロケットか、または"空気より軽い"飛行体でなければならぬ。これ以外の物は考えられない。したがってこのように考える人を非難することはできないのだ。

ミステリーは限りなく続く。我々は空中に目撃する物体の正体に関しては全然わかっていないのかもしれない。だが円盤現象にあきらめをつける前に、せっかちに結論づけるよりも今までに報告された不思議な目撃例についてちょっと考えてみることにしよう。巨大な物体がすさまじいスピードで空中を矢のように飛ぶ光景が目撃されているが、音は全然聞こえないという例があった。こんな場合、人から蜃気楼を見たのだといわれても仕方がない。ときたま円盤は音をたてるけれども、もっとたびたび静かにすることを忘れてくれるらば納得してもらえるかもしれない。だが実際にはこの現象に対して考えられる解釈があるのだが、それは後述しよう。

この場合はその音がたぶん手がかりの一つになるだろうと言っておけば充分だろう。この点を心にとどめて解明にとりかかることにしよう。

これまで空飛ぶ円盤の最も不可解な点は、その異常な加速度にあった。経緯儀による正確な測定では、重力加速度の65倍(65G)に及ぶ加速度を示していた。いうまでもなく人体はこのような圧倒的な力に耐えることはできないだろう。それはともかくとして、このような飛行体の乗員だけが考えられる唯一の重要事ではない。たとえば船体そのものの構造の問題がある。機械装置に至ってはいうまでもない。

超音速によるソニック・ブーム(注=衝撃波による大音響)を起こした円盤についてはまだ報告が出ていないようだが、音の壁に達するほどに加速した例が一回以上観測されている。緑の火球の出現に続いて空中に不思議な爆発音が聞こえたという例もあったが、何かが破壊したような爆発とは別なものを暗示する証拠はない。

さて、この"飛ぶ機械"に一種の乗組員がいると仮定しよう。もし円盤が空中で極端な摩擦のために表面温度が上昇するとすれば、冷却の方法が重要な問題となる。そうかもしれないという証拠もあるようだが、円盤がしばしば見せる周囲の光輝はまったく違う性質のものなのだろうか。

ここで疑問が生じてくる。円盤が航空力学的な飛行体でないとすれば、一体何なのか? どのようにして作動するのか? どのようにして揚力を得るのか? そしてどんな方法で推進するのか? 円盤関係の報告類を調査分析した人にとっては、この物体を飛ばせる方法として何か異なったものがあるということが明らかになっている。空中に停止する機能、信じられないほどの加速度、多数の出現例があるにもかかわらず薄気味わるいほどの無音、白熱化すると思われるほどのスピードで大気中を飛ぶことのできるこの物体は、いかなる種類の航空機なのか?

こうした疑問に答えるには多くの推測が介入してくるが、これは観測された事実に基づいた推測であり、こうすることによって我々は発見した物事からあまりはずれないようになるのである。

こうしたことを念頭において、現在の探究事を未来の宇宙飛行、直面するかもしれない困難事、克服しなければならぬ諸条件などにあてはめることにしよう。そうすれば、我々が克服しようとしている困難な諸条件の多くは円盤には存在しないということが明らかになるだろう。

未来の宇宙飛行士が直面する最大の問題の一つは、人体に負わされる種々の制限である。そして現在は最高権威と目される人々によって、この目的を目指して多くの研究がなされている。この科学者たちは極端な不安にさらされている。たしかに彼らは絶えまなく傷害を受ける危険に直面しているのだ。その危険が特に大きいときは、他人でなく自分自身が危くなってくる。こうした偉大な勇気をもつ人々のなかに、米ミネソタ州ロチェスターのメイヨ一病院のアール・ウッド、チャールズ・コード、エドワード・ランバート各博士らがいる。

この人たちは、高速のターンのときに経験する恐ろしい加速中に、飛行士を保護する"重力服"を開発する目的で、ときどき自分たちを実験台にしているのだ。特にこの実験用としてメイヨ一病院の生物理学部は巨大な遠心力機を建造した。これは基本的には6メートルのアームで、その末端部に人間がすわってぐるぐる回転し、高速の飛行による諸状態やストレスなどを経験するのである。この重力服が完成するまでにウッド、コード、ランバートの三博士は、心臓が破裂せんばかりの実験を一千回も行ない、ときどきてんかんのような発作を起こし、ついには意識を失うことがあった。

「我々の最大の恐怖は、血液の不足のために脳に損傷を起こすのではないかということであり、更にこのまま気が狂ってしまうのではないかということだった」とランバート博士は述懐している。もっと激烈な状態のもとで重力服自体が飛行士を傷つけるかどうかを発見するために、これらの英雄たちは遠心力機に乗り、今度は3名の血管や心臓、脳にまでもチューブを挿入して、旋回して意識不明になっているときでさえ、血圧を測ったり血液のサンプルを採取したのである。

極端な減速状態を体験させるため、米国エドワーズ空軍基地のパイロットを車輪のついた座席上にしばりつけ、軌道上を時速240キロで進行させて、次に0.2秒で停止させ、35Gに等しい力がかかるようにした。驚いたことに本人はブラック・アウト(注=急降下などで一時的に意識を失うこと)しなかった。ただ視力が減退したことを訴えただけである。

この人たちはたしかに隠れた英雄である。彼らは未来の宇宙飛行を可能にするための追求に生命を捧げているのだ。我々が航空機の性能を改良すればするほど、達成しようとするスピードは速くなり、パイロットの仕事はますます大きなものとなるので、いずれはこうした英雄たちですら歯が立たなくなるような時代がくるだろう。これが我々の直面する限界であり、ロケットで飛ぶ宇宙飛行士にとって大きな難問となるだろう。

宇宙船が地球の引力を脱するには、秒速約11.2キロの脱出速度を必要とするというのはよく知られていることである。しかも液体燃料ロケットを使用すれば、この速度はなるべく短時間内に得られねばならない。燃料をできるだけ有効に消費する必要があるからだ。しかしそうなると高加速度が要求されるし、人体が耐え得る最大加速度の限界という問題が残る。しかもこの太陽系内の最も近い惑星へ到達するにしても数カ月かかるだろう。更に飛行士ばかりでなく必要な装備品も積み込まねばならない。すると関連のある諸軌道と合わせるために完全にグイミングのよい離陸と到着の必要も起こってくる。別な惑星への到着は偉業となるだろうが、実際に着陸してそこを出発するのは不可能かもしれない。数年間の宇宙旅行と種々の困難とを経たあと、一定の軌道をまわる簡単な調査で満足して帰らねばならぬかもしれない。このことは努力をやめた方がよいという理由にはならない。むしろもっと良い方法が見つかるかもしれないのである。噴射推進方式を採用することによって我々が最初から望み得ることは、近隣の姉妹惑星群へ到達することにある。

進歩した原子力ロケットによって宇宙旅行の期間を短縮するにしても多大の困難が伴うだろう。高加速度を必要とする場合、やはり構造・乗員・機械装置などが限界要素となるだろう。

ここでちょっと考えてみると、我々は遠く離れた別な惑星の住人たちがとっくの昔にもった気分と同じ気分になっているのかもしれない。たしかに、宇宙旅行を実用化させるためには、引力ばかりか加速度という障害をも克服しなければならないことがはっきりしてくるのだ。

当然、これは不可能ではないにしても達成は困難であろう。そしてアイデア全体があまりにも壮大である。しかし少し考えてみれば、道を見出すのは可能かもしれない。目標を達成するためには液体燃料を用いる噴射推進方式を捨てて他の方法を見つけなくてはなるまい。必ずしも運動のエネルギーを用いることなく、引力を克服する他の方法をだ。この線に沿って考えながら、空飛ぶ円盤の特徴を心にとどめるならば、ばらばらになったはめ絵がきちんと組み合わされているのを見ることになるかもしれない。

E 基本的な応用 へ続く

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