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 古代の知恵か現代の進歩か

日本GAPニューズレター No.6-7      1962年より

人間の心には過去をたたえることによって大きな満足を見い出すらしい奇妙な特性がある。東洋人は祖先を崇拝することにこの特性をあらわしている。西洋人はすでになくなってしまった偉大さをなつかしんで常に英雄崇拝を続けてきた。

各国の古老たちは安楽椅子にもたれて"古き良き時代"を回想する。たぶんそれは過去のもろもろの事実を"時″がやらわげて、各人の想像による多彩な情景だけが残されているからだろう。またどこに存在しようとも遠方にある野原は一段と青々と見えるのだろう。しかしとにかく過去を求めて生きている人があまりに多いために、我々は現代なるものがよいことをしていないのかと思いたくもなる。

多くの宗教団体、特にオカルトの団体などのあいだで我々は古代人の偉大な知恵についてずいぶん聞かされている。「もしあなたがすばらしい活動状態にまで自分を高めたいと思えば、古代にかえって古代人の教えを研究しなければならない」という。これは少々ゆがめられた言葉ではあるまいか。進化するために古代にかえらねばならぬとは! 進化とは拡張であり成長であるのだ。樹木は成熟してゆくうちに元の板になるだろうか? そんなことになればその果実をけっして味わうことはできないだろう。

▲世界講演旅行でイギリスの空港に降り立ったア氏。

自分の手のなかに持っている物に満足する人はいないだろう。だから手を伸ばして何か新しいものをつかもうとするのは当然のことであって、それは前進でこそあれ、後退ではない。なぜ静まりかえった過去をせんさくするのだろう。過去はその役割を果たしたのだ。過去は我々を現代に導いてくれた。もうそっとしておこうではないか。過去のもろもろの業績は現在の我々に役立つことはない。そして過去の諸法則に関する限り、我々は今それを応用しつつある。なぜなら全宇宙には活動のただ一つの原理が存在するからである。それは無数の諸現象のなかに応用されているが、それ自体はけっして変わることはない。我々がその原理を証明し得る唯一の方法は生み出された結果によるのである。たしかに我々は古代人がやったよりもはるかに大きなスケールで結果を生み出しつつあるのだ。古代においてはだれかが人類に先立つ物を発見したならば、その人は神とみなされ、その開発は奇跡と考えられた。今日我々はほとんど毎日のように新発明をしているけれどもそれを何とも思わない。

「我々はまだ"古代の知恵"の偉大さすべてを発見していない」とも聞かされている。それも本当かもしれないが、あえて言うけれど、もし数人の古代人が突然現代の大都市へ連れて来られたとすれば、彼らは現代人の奇跡的な業績にあっけにとられるだろう。彼らはたぶん自分たちが、特別に進歩した人のために保有されている"どこかの世界″へ来たのだと思うだろう。そしてしばらくのあいだそこに住んで自分たちを現代人の理解力に順応させようとしてから、自分たちが実は選ばれた人間ではなく、誤ってこの驚くべき場所へ迷い込んだにちがいないと考えるだろう。

いったいなぜ我々は現代の生活を古代の哲学に基礎づけねばならないというのか。牛車にたち返ることを楽しむ必要があるだろうか。世界の人口の大部分は牛車の輸送だけに頼っては餓死するだろう。いわゆる心霊研究家のなかには、古代の神話と儀式というのろい乗物で運ばれて来る貧弱な精神的な糧のために痩せ衰えている者がいる。我々はこれまでにないほど急速に前進しつつあり、現在の進歩の状態に遅れをとってはならないように強いられている。我々の心の広がりは機械の発達と一致してそれを支持しなければならない。あまりに過去に執着している人々は、なぜそんなに突進するのか、そしてどこへ行こうというのかとたずねるが、私は次のように答えよう。我々は目的のない突進などする必要はなく、ただ急速に動く人生の出来事に遅れをとってはならないのだと。

知恵の欠乏のために現代の文明は破壊に近づいていると予言する人々がいる。たぶんそうかもしれない。しかし過去にかえって古代人の知恵を研究することが我々にどれほどの利益をもたらすだろう。古代の各文明はそれぞれに与えられた知恵の言葉に注意を払わなかったといってよいだろう。それは真実なのである。レムリア、アトランティス、エジプト、ローマなど、これらは偉大な文明であったが、みな過ぎ去ってしまった。今は新しい諸問題をかかえた新しい時代なのであって、"宇宙の知恵と知識の貯蔵庫"のドアーは各人がそこへ入れるように広く開放されている。我々の現在の問題は、結果の世界に生きて原因を理解しながら我々のバランスを保つことにあるのだ。

ヒンドゥー教徒のあいだには、夜中に露営火に木を積み重ねれば重ねるほど明るさは増すけれども、周囲の暗闇も深くなるという意味のことわざがある。この露営火の明るさに似た我々の現代の知恵は相当なものである。そして、我々が学べば学ぶほど、人間がまだ解いていないさまざまの可能性に関する知覚の範囲は広がってゆく。我々が知識を得れば得るほど、学ばなければならないことが、いかに多くあるかということがわかるのである。我々が知覚する世界はきわめて広大になってきたので、周囲の暗闇もぞっとするようなものになっているけれども、立証されない物事についてこのような大きな知覚力を我々が持っているという事実そのものは、その物事がいつか立証されるということを意味する。我々は、宇宙空間を通って惑星間を進行する宇宙船の製作を考えている。そしてちょぅどジェット機や航空機が現在一般的な輸送手段となっているように、それが実現するよぅになる日も遠くはない。

我々はむかしの錬金術師について多くの事柄を聞いている。たとえば下等な金属を黄金に変えたといわれるパラセルサスなどを知っている。「奇跡だ!」と人々は言う。現代の科学者は他の物質から黄金を作り出すことはできるが、方法にあまり費用がかかりすぎて実用化には至らない。

古代の僧侶たちは当時の唯一の科学者であった。彼らがなしとげた物は何でも、人を支配するための利己的な目的のために用いられた。香料として用いれば人をトランス状態におとし入れる化学物質を彼らは作ることができたといわれている。しかしこんな事をやって実際にどんな利益があるだろう?たしかに僧侶にとってはかなりの利益があったことだろう。というのは、技術者がこのような魔力にかけられるならば、僧侶は彼らの財産のすべてをいとも容易にふんだくることができたからだ。そしてその演技は最も都合のよい神々のドアーのところで行なわれていたのである。

今日、科学者は自分たちの知識を実際的に応用している。彼らは伸びゆく技術上の業績の必要に応じるために新しい金属を作り出しており、進歩という車輪の回転を促進するために自然のいろいろな力を利用している。宗教家が無神論者と呼んだこの科学者たちは、あの"三つの原理″が万物を支配していることを認めることによって諸元素の支配者になりつつある。

我々はこの地球の人類間に友好の時代が来ることを期待している。そして真の活動の諸法則を発見してこの達成の方向に長足の進歩をとげているのは科学である。科学は相互依存の法則のもとに活動しているけれども、宗教は分裂の法則のもとに活動している。科学研究の業績によってこそ人間は宇宙には利己主義、頑迷、狂信または偏狭などの余地はないという広大な考えに達するのである。真に創造物を探求する人々はその無限の活動に没頭するので区別ということをしなくなる。彼らは人間の皮膚の色が白かろうが黒かろうが兄弟として万人を尊敬し、それぞれの理解の能力に応じて考える権利を人に与えるのである。彼らは階級や主義や教義などに縛られることはなく、常に新しい啓示にたいして開放的である。彼らは人体といえどもそれが知識の分野における彼らの探求の道を妨げることを許さない。なぜなら彼らは自己の肉体を全般的に他の探求者と人類の利益のために喜んで捧げるからである。

科学はこの数年間急速に進歩してきた。現在、優秀な機材や国際地球観測年の研究および人工衛星などの助けをかりて、科学者はますます深く"困″の領域を探求することが可能である。彼らは"自然の創造的数学″を理解し応用しはじめている。すなわち一プラス一は三という数学である。探求の分野が広がるにつれて、古い理論はもっと実際的な知識と置き換えられつつあるのだ。

我々が言い得るのは、科学的な探求によってこそ世界の人々は"宇宙の実体″をより親しく観察することができるということである。

私がここでいう科学者というのは、原因から結果へと探求する理想的な科学者のことであって、結果の世界以上を見ようとしない独断的な正統派のことではない。

"自然の創造的数学″において一プラス一が三になるという理由をここで説明しておくべきだろう。陽と陰とが合体すると一つの現象が生まれる。電気においては光となり、男と女とにおいては子供ができるように、自然全体がそうなのである。現象化された結果を理解するためには、それを生ぜしめた諸条件が理解されなければならない。

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