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  神々の戦車 エーリッヒ・フォン・デニケン

第2章 我々の宇宙船が他の惑星に着陸したとき UFOと宇宙 創刊号  
 

あらゆるSF小説の祖父といわれるジュール・ヴュルヌは高名な作家となっている。彼の空想の産物はもはやSFではない。そして現代の宇宙飛行士たちは九十六分間で地球の周囲をまわるのである。八十日もかかるのではないのだ(注=ヴュルヌは「八十日間世界一周」の作者)。

これからひとつ宇宙船による空想の宇宙旅行に出かけて、発生すると思われる出来事について語ることにしよう。しかもこの空想の旅は、八十日間でやれる世界一周という当時としては途方もないヴュルスの考え方を電光石火の九十六分間の旅に短縮するのに要した年月よりももっと少ない年月で可能となるだろう。しかしここではそんな短時日で考えないことにしよう。我々の宇宙船は百五十年という時間で、ある未知の遠い太陽にむかって地球を出発するとしよう。

この宇宙船は現代の大汽船ほどの大きさがあり、そのため九万九千八百トンの燃料を積んだ排水トン数約十万トンの重量をもつもので、結局、有効荷重は二百トンである。

不可能だと?

すでに我々は惑星の周囲の軌道にあるあいだ少しずつ宇宙船を組み立てることができた。だがこの組立作業も二十年もたたぬうちに不必要となるだろう。というのは月面上で打上げ用の巨大な宇宙船を準備することが可能になるからだ。おまけに明日のロケット推進の基礎的研究は今や進行の真最中なのだ。未来のロケット周モーターは主として核融合によって推進され、光速に近いスピードで進行するだろう。

大胆な新しい方法は---その可能性はすでに個々の基本的な分野で物理的な実験によって示されている---光子ロケットとなるだろう。光子ロケットに積み込まれる燃料によってこのロケットの速度は光速に近くなるので、相対性の効果、特に発射位置と宇宙船間の時間の差は十分に影響する。燃料は電磁放射線に変えられ、光のスピードを有する推進ジェットとして噴出される。理論的には光子推進エンジンをもつ宇宙船は光速の九十九パーセントに達するはずである。このスピードならば我々の太陽系の各境界はぶち破られるだろう! 

全く気の遠くなるようなアイデアだが、新時代の入口にいる我々が忘れてならないのは、我々の祖父たちが体験した科学技術の巨大な進歩は当時においては全くの驚きであったということである。鉄道、電気、電信、最初の自動車、最初の飛行機などがそうだ。我々自身は初めて放送による音楽を聴いた。そしてカラーテレビを見ている。最初の宇宙船の打上げを見たし、アメリカの宇宙飛行士たちが月面を歩くのも見た。また地球の周囲をまわる人工衛星からニュースや写貞などを得ている。我々の孫たちは宇宙旅行に出かけて宇宙探険をやるだろう。

空想の宇宙船と相対性理論

さて我々の空想の宇宙船の旅に返ることにしよう。その目標は遠い恒星である。その宇宙船の乗組員が宇宙旅行中に時間つぶしに何をやるかを想像するのは楽しいことだ。距離がどんなに広大でも、地球上に残されている人々にとって時間がどんなにのろく動いても、アインシュタインの相対性理論はやはり有効である。信じられないかもしれないが、はとんど光速に近いスピードで飛ぶ宇宙船内の時間は、実際には地球上の時間よりももっとゆっくり動くのである。

▲V=速度、W=ジェット速度、C=高速、t=発射時の燃料積載量。

たとえば宇宙旅行中に乗組員にとってわずか10年間がすぎるあいだに、地上にいる人々には108年がすぎるのである。宇宙旅行者と地球上にいる人々とのあいだのこの時間のずれは、アクレ教授が出した基本的ロケット方程式によって次のように計算することができる。

宇宙船が目標とする恒星に接近する瞬間、乗組員は間違いなく惑星群を調査し、その位置を定め、スペクトル分析を行ない、引力を測定し、軌道を計算するだろう。そして最後に地球に酷似した状態の惑星を着陸場所として選ぶだろう。宇宙船が80光年の旅行後エネルギー源が使い果たされたために船休の重量のみとなるならば、目標惑星で宇宙船の燃料タンクを核分裂物質で補充しなければならない。

原始人に会う?

そこで次のようにしよう。着陸用に選ばれた惑星は地球に似ているとする。この仮定は全然不可能ではないと私はすでに述べた。更に次のように仮定しよう。到着した惑星の文明は地球の八千年前の状態と大体に同じ状態であるとする。もちろん、これは着陸時よりもかなり前に宇宙船内の各種装置ですべてたしかめられる。当然のことながら乗組員は核分裂物質が得られそうな所を着陸場所として選ぶ。装置類はどの山腹の中にウラニウムが発見されるかを急速に確実に示す。

着陸は計画どおり遂行される。すると乗組員は石器を作っている人間たちを見る。彼らは槍を投げてケモノをとっている。羊や山羊の群れが草原で草を食っている。原始的な陶工が単純な家庭用異類を作っている。乗組員たちにとってはめずらしい光景だ! しかしそこへ着陸したばかりの奇怪な物体や、そこから出てくる人間たちを、この惑星の原始人たちは何と思うだろう? だがわれわれも八千年昔には半未開人であったことを忘れてはならない。だからこのような出来事を体験する半未開人たちが地面に顔を伏せて目を上げようとしなくても驚くには足りない。今まで彼らは太陽や月を礼拝してきた。そして今は大地をゆるがすような大事件が発生した。"神々″が天空から降ってきたのだ!

神々の出現

▲ヘルメットと服を着用した人間?イタリア、バルカモニカの古代洞窟壁画。

安全な隠れ場所からこの惑星の住民はわが宇宙旅行者たちを見ている。その旅行者たちは頭に棒のはえた奇妙な帽子をかぶっている(これはアンテナのついたヘルメットである)。彼らは夜が昼のように明るくなると仰天する(これはサーチライトである)。また、この奇妙な人間たちが無雑作に空中に上昇すると驚きおののく(これはロケットベルト)。そして不気味な未知の"動物たち″が空中に舞い上がり、ぶんぶんと唸り、荒い鼻息をたてると、またも頭を地面の中にうめる(これはヘリコプターや万能乗物である)。

そして最後に恐るべき爆音とどろどろという音が山中から鳴り響くと、彼らは洞穴の安全な隠れ場所へ飛んではいる(これはテスト爆発)。たしかにわが宇宙旅行者たちはこの原始人にとって全能の神々のように見えるにちがいない!

連日のように宇宙旅行者たちは難儀な作業を続けるが、しばらくすると僧侶または魔術師たちの代表者団が"神々"とコンタクトしようとして乗組員たちの方へ近づいてくろだろう。彼らは客人たちに敬意を表するために贈り物を持ってくる。乗組員たちはコンピューターの助けをかりて急速に住民の言葉をおぼえ、示される好意にたいして感謝する。しかし乗組員たちは相手の言葉を用いて「神々が着陸したのではなく、尊敬を受けるに価する高度に進歩した人間がやってきたのではない」と説明できるけれども、それは効果がない。

わが原始人の友たちは全くそれを信じない。この宇宙旅行者たちは他の星々から来たもので、それらは見たところすばらしい力と奇跡を演じる能力を持っている。相手は神であるにちがいない! また何かの援助を差しのべようと説明してもむだである。それは恐ろしい侵略を受けたこの人々の理解力をはるかに超えているからだ。

着陸の日から起こるかもしれない物事すべてを想像することは不可能だけれども、次の諸点はあらかじめの計画で十分に想像することができる。

住民の一部分を味方に引き入れて、地球へ帰るのに必要な核分裂物質を得るための爆発でできたクレーターを調査するのを手伝わせるように訓練する。

住民たちの中で最も頭のよい者を"王"に選ぶ。その者の権力の象徴として本人は無線機が与えられ、それによって本人はいつでも"神々"とコンタクトし、話しかけることができる。

宇宙旅行者たちは原住民に最も簡単な文明と多少の道徳的な考え方を教え込む。これは社会秩序の発達を可能にするためである。特に選ばれた少数の女たちが乗組員たちによって受胎させられる。こうして自然の進化の段階をとび越えた新しい種族が誕生する。

この新しい種族が宇宙問題のエキスパートになるまでにどんなに長くかかったかは、我々は自分たちの発達を通じて知っている。その結果、宇宙旅行者たちが地球への帰還飛行を始める前に、高度に進歩した科学技術による、数学的基礎をもつ社会の人間のみがはるか後代に理解できるという明瞭なシルシを残す。

愚行をおぼえる

わが"子分"たちに、ふりかかろうとしている危険について警告しようとしても、それがうまくゆくチャンスはほとんどない。たとい我々が地球の戦争や原爆などの最も恐ろしい映画などを彼らに見せても、地球人全体に対して戦争の燃える炎とたわむれることを現在やめさせることができないのと同様に、この惑星に住む住民たちに同じ愚行をやめさせることはできないだろう。

わが宇宙船が宇宙のモヤの彼方に消えてゆくあいだ、友人たちはこの奇跡について語る。−−「神々がここへきたのだ!」彼らはそれを自分たちの言葉に翻訳して伝説とし、息子や娘たちに伝える。そして宇宙旅行者たちがあとへ残した贈り物や器具類やあらゆる物を聖なる遺物と化してしまう。

訪問は伝説となり聖化される

この友人たちが文字を書くことをおぼえたら、発生した出来事の記録を作るかもしれない。薄気味の悪い、不気味な、奇蹟的な事だったと。次にその原本は---絵も加えられるだろうが---黄金の衣服を着た"神々"がすさまじい音を発しながら着陸した飛ぶ舟に乗ってやってきたと述べるだろう。また彼らは神々が海陸上を乗りまわした"戦車"や雷光のような恐ろしい武器についても書くだろう。そして"神々"がまた帰ってくると約束したと説明するだろう。

彼らはかつて見たことのある物の絵を岩壁に彫りつけるだろう。頭にヘルメットと棒のついた形のない巨人たちが胸の前に箱をかかえている。何とも説明のしがたい人間たちの乗った"玉"が空中を飛んでいる。まるで太陽から放たれるかのような光線を放射する棒状の物、巨大なコン虫に似た奇妙な形をしたある種の乗物など。

わが宇宙船の訪問の結果を想像すると果てしがない。我々の遠い古代に地球を訪れた"神々"が過去の銘板に刻んだ跡を見ることにしよう。

わが宇宙船が訪れた惑星のその後の発達状態をスケッチするのは全く容易である。住民たちはこっそりと"神々"を見ることによって多くの事を学んでしまった。宇宙船が静止していた場所は聖地と称され、巡礼の場所となり、そこで神々の英雄的な行為が歌でもって賞揚される。ビラミッドや寺院がそこに建てられる---もちろん天文学的法則にしたがって建てられるのである。しかしやがて人口がふえて、戦争により"神々″の場所が荒廃し、聖地を再発見して発掘する世代が現われ、遺跡を解読しようとする。

以上が、我々が到達している段階である。我々は月に人間を着陸させたからには、宇宙旅行にたいして心を開くことができるのだ。巨大な海洋航行船が、たとえば南海の島島に突如出現して、そこの現住民たちにどのような影響を与えたかを我々は知っている。

別な文明からきたコルテスのような人が南米にたいして与えたひどい影響についても知っている。そこで我々は、おぼろげながらも先史時代に宇宙船の到着によって起こったファンタスティックな衝突がどのようなものかを理解できる。

さてここで疑問の森を別な角度からながめてみることにしよう---説明のつかないミステリーの軍列である。それらは先史時代の宇宙旅行者の遺物として意味をなすだろうか? 我々の過去に導き入れてくれて、しかも未来の計画とつながるだろうか?

>>第3章(1)へ続く

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